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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

北海道旅行記4:小樽で吹きガラスを体験する

小樽と言えば、運河とガラス細工の街。

北一ガラスとかでガラス細工を買ったり見たりするのもいいのですが、どうせならあのプーってやつをやってみたいですよね?

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!5 ガラス作りの体験をするなら、やっぱり吹きたいのが人情ってもんで

不器用この上ないと評判のvegeさんもそのように思ったようで、小樽で吹きガラスを体験するのをそりゃもう楽しみにしてました。

しかし、札幌駅で荷物をコインロッカーにしまう時に一緒にガイドブックもしまい込んでしまうという痛恨のミスをおかした我々は、自力で吹きガラス体験ができる場所を探す必要があるのでした・・・。(また行き当たりばったり)

とりあえず、運河からガラス屋さんがたくさんある方向へ歩いて行ったものの、ガラス細工作り体験ばっかりでなかなか吹きガラスを体験させてくれるところは見つかりません。

それでもあきらめずにガイドブックにあった地図をなんとなーく思い出しながら、ちょっと北一ガラスから離れてたよねなんてノリで歩いていたらやっと見つける事ができました。

申し込みをすると、最初にどんなのを作りたいか聞かれます。

vegeの要望で今回は小鉢を作る事にしました。

二人ともお酒飲めないからビアマグとかグラスとか作ってもあんまり利用されないんですよね。

その点、小鉢ならちょっとした料理なんかを出すのにも使えてGood!って事らしいです。

申し込みを済ませたら、全体の流れを工房の方が説明してくれます。

ですが、行程が多くて前半部分しか覚えられませんでした。

まあ、どうせ体験なのでちゃんとやるときになったら教えてくれますし問題ないでしょう。

なーんて思っていたのですが、やっぱり不器用代表のvegeを最初に出してしまうとどんな事になるか心配なのでおいらが先、vegeはそれを見て次にやるという順番に。

おいらも不器用さではちょっとしたもんなんですけどね。(不器用夫婦・・・)

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まずは、吹き竿(プーってやるぼっこ)の先にガラスがついているので、粉末状の絵の具が入った器にちょんちょんとつけて底の柄をつけます。

そしていよいよここからがガラス吹き体験の始まりなのですが、吹き竿を常に回しながらガラスを吹いて大きくします。(これを2回)

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!5 吹きガラスといえば、コレですよね。見た目より大変でした。

最初に吹く時は棒の中に空気が入っていないので目一杯吹く必要があると聞いていたのですが、実際やってみると確かにかなりの肺活量が必要です。

思いっきり吹こうとして吸っちゃってガラスが逆流して大変な事になるんじゃないか?なんて笑い話もしていたのですが、そんななまっちょろいものではありません。

結構強く吹かないとガラスは膨らんでくれません。

自分も1回目はなかなかガラスまで空気が到達しなくて苦労しました。

風船を膨らませるのでも苦労するvegeは結局息継ぎをしないとできなかったくらいです。

間違って息継ぎの息を吸うって動作を吹き竿に口をつけたままやっちゃっても逆流はしないでしょう、きっと。(危険だから試しちゃだめですよ)

2回目はそれほど頑張らなくてもすぐにガラスは膨らみます。そして、2回目の時にガラス小鉢の底の大きさが決まります。

今度は、ガラスをもう一本の竿(ポンテ竿)に移植していきます。

そのため、吹き棒の付け根、ちょうど小鉢の上端にあたる部分に軽くやすりをかけて切り口となるキズをつけます。

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!5 やすりで軽くキズをつけます

そしたら今度はガラスの底の部分を木のへらで平にならして、いよいよポンテ竿をガラスの底の部分にくっつけて受け入れ準備をします。

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そうしたら、やすりで先ほどつけた切り口の部分を軽くポンポンと叩くとガラスが吹き竿から外れてポンテ竿の方にくっつきます。

次の行程では小鉢の上の口の部分を作って行きます。

吹き棒がささっていた部分がちょうど穴になっているので、そこに洋バシ(火バシですな)を閉じた状態で差し込み、徐々に力を抜いて洋バシを開いていきます。

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!5 vegeの場合、移植に失敗したので口を開くのも大変でした

すると、口の部分が徐々に開いていくことになります。

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!5 なんとか、口が開きました。

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!5 次はいよいよ仕上げ段階に入ります

今回の小針はフチの部分が波形になっているので、その波形を付けます。

それに使う道具はこんなやつ。

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!5 ギザギザの板にガラスを押し付けてガラスのフチに波形をつけます

最後に、フチの部分をヤスリで整えてイニシャルの焼き印を押して完成!です。

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!5 ヤスリでフチを整えます。尖ったままだと痛いからね。

引き渡しはガラスが十分に冷えてからとなるので、発送してもらうことにしました。

とにかく、どの行程でも竿をくるくる回転させておく必要があるので両手で別の作業をすることになり、不器用さんには高度な作業を要求されましたけど、楽しく作る事ができました。

さすがに、vegeの時には工房の方による合間の手直しが念入りというかなんとか完成まで持っていこうとする苦労が見受けられましたがこちらも無事完成です。

こうして世界に二つとないオリジナル小鉢が出来上がりました。

旅行から戻った週末に宅急便で届いた小鉢はこちら。

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!5 手前の緑のがvege作、奥の青いのがm@作

さっそくマスカットを入れて食べましたよ。

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耐熱ガラスではないので用途は限られますけど、吹きガラス体験、楽しいしこうやって後で使えるものを作れるのでいいですよ。