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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

「太陽」

終戦直前から昭和天皇人間宣言をするまでの苦悩を描いた映画「太陽」が新所沢で上映されることになったので観てきました。

ミニシアター系の映画にしては人の入りは多かったです。

イッセー尾形昭和天皇を演じていたのですが、さすが演技うまいですね。よく似てるなあと感心してしまいました。

映画は日本映画以上に静か〜に進み、見ている人の服がこすれる音や携帯のマナーモードのブルブルが気になるくらい。(vegeのお腹もなっていた)

急に話が進むところがあってびっくりするんだけど、たぶん映像の色合いが変わった時に時間が進んでいるんでしょうね。(急にホワイトバランスが変わる事がたびたびありましたが、そういう演出なのでしょう)

海外の映画ですが、とても天皇に対して敬意を払って制作されていて昭和天皇の苦悩が伝わって来ました。

写真撮影をするシーンで記者に「チャーリー!」と言われて侍従長なんかは慌ててましたが、本人は人間と似ていると言われて嬉しかったのかな?

最近日本は戦争に対して前向きな雰囲気が出てきてますが、日本が敗戦したのってそんなに昔じゃないんですよね。

この映画の中で天皇が皇太子に書いた手紙の中で「国民が自信過剰になり、軍がアメリカをみくびりすぎた。戦意の高揚だけで、軍備が不十分であることを無視していた」と書くくだりがありますが、今の日本はまたしても自信過剰になっているのかもしれません。

最後のシーン、人間宣言を録音した技師が自決したと聞いて「もちろん止めたんだろうね?」と聞く昭和天皇に対して「止めません」と答えた侍従長

睨み付ける皇后の目の鋭さが忘れられません。