Site.M from 新所沢

"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

さわかみファンドを解約しました

先日、2001年1月から投資してきたさわかみファンドを解約しました。

口座自体も閉じる手続きをしましたので、完全な解約になります。

澤上社長の長期投資への想いは共感できるのですが、やはり昨今のさわかみファンドの運用状況を見るとご子息の澤上龍氏では2,000億円(現在はもう少し減っていますが)規模の運用は厳しいのではないか?というのが解約に至った原因です。

自分が投資を始めた当初は岡氏(現ありがとう投信)のような優秀なファンドマネージャがおり、全国各地でのセミナーなどで忙しい澤上社長に変わってアセットアロケーションなどもうまくできていましたが、龍氏にファンドマネージャーが変わってからはパフォーマンスはTOPIXに近い動きをするだけになってしまいました。

セミナーなどで澤上社長にその旨の質問が出ると、自分たちは玉だけ選んで投資している。結果としてインデックスに近いパフォーマンスだったとしても、いい企業だけ選別して投資した結果であり、インデックスファンドとは違うという回答に終始します。

確かに金融系を組み入れない、製造業などの景気敏感株を主体に組み込むという傾向は見られるものの組み入れ銘柄が300弱という状況ではどうしたってTOPIXに値動きが近づくのは避けられない事実でしょう。

ただ、過去のさわかみファンドにはキャッシュポジションの調整という技があったのでインデックス以上の成績を残す事ができていましたが、今はその技を使える人材がいないのではないでしょうか?(昨今のパフォーマンスから判断すると)

澤上社長の日経平均予測は外れまくっていることについて、自分はいつも景気の良い事しか言わない人だとわかっていますので問題視していませんが、そういう澤上社長のキャラがよくわかっていない人が澤上社長のセミナーを聞いて相場の天井近くにも関わらずまだまだ買いと誤解してしまったケースがあったのは残念に思います。

最近ではレオス・キャピタルワークスのひふみ投信やもうすぐ口座開設が始まるコモンズ投信など日本株に投資するアクティブファンドでもしっかりした志を持ったファンドが現れ始めています。

確かに以前はアクティブファンドで志を持った良いファンドといえばさわかみファンドという状況でしたが、インデックスファンドに対する状況が変わってきた(低コストのファンドや海外ETFの登場)のと同じく、アクティブファンドを取り巻く状況も良い方向に変わってきています。

と、いう事でさわかみファンドは全解約して新しい志を持ったファンドと今後はつきあっていきたいと考えています。

生まれたばかりのファンドですので最初は様子見程度ですが、信頼に値するファンドだと思ったら今回の解約分を徐々に移行していく予定です。

さわかみファンドについては

・澤上社長の言動とファンドの運用にブレがある(澤上社長のいう時間軸アセットアロケーションファンドが実現できない)

・相場の波に乗った長期投資と言っているが、相場の波に乗り切れていない

・素人出身のファンドマネージャーに巨額資金の運用をまかせている事についてセミナーでは明かしていない

という現実的な問題点があると思っています。

最終的にはさわかみファンドへの投資はマイナスで終わりましたが、初期のさわかみファンドは本当に志を持った良いファンドでした。

現時点でもTOPIXに近い成績を残せるアクティブファンドとしては良い方だと評価していますが、もっと志を持った特徴ある運用をするファンドに乗り換えるために今回の解約に至りました。

解約資金は当面はTOPIXインデックスもしくは食品、医薬品、電力・ガスETFなんかに振り向け、ひふみ投信やコモンズ投信の状況を見て移行していきたいと考えています。(かいたくファンドはこの件と関係なく冬のボーナスで買い増しを計画)