さわかみファンドが2兆円規模を目指すのはいかがなものか?
ロイターが2009年の資産運用環境について4人の運用担当者に聞いたインタビュー記事の初回としてさわかみ投信の澤上篤人社長でした。
09年資産運用:株投資の好機、インフレ想定で=さわかみ投信(ロイター)
5年先を見たら今が買い!といつものさわかみ節なのですが(わざわざ澤上さんにインタビューするまでもない回答ですね)、このインタビューの中で気になった点について。
・澤上篤人氏は運用担当者と呼んでよいのか?
→現在のファンドマネージャーは息子の澤上龍氏で篤人氏は実質社長兼セールスマン。第一線で運用していない人が運用を語って、篤人氏が運用していると誤解をまねかないか?
・組み入れ銘柄数が多い点について2兆円規模のファンドを目指しているので問題ない発言
→規模が大きくなりすぎると動きがとりにくくなるのは篤人氏の言う通り。ただ、さすがに300銘柄に分散したとしたら結局はTOPIXに近似したリターンになってしまう事が考えられます。そうなると普通にインデックスファンドを買った方がコスト分有利だと思います。
アクティブファンドはある程度の規模になって自分の運用哲学を実現できなくなったら募集を停止するべきで、その意味でも2兆円を目指して規模を拡大を目指しているさわかみ投信は顧客を向いていないと言えるのではないでしょうか?
ファンド資産が2兆円もあればさわかみ投信は信託報酬1%で年間約200億円の収入ですから、ヴィレッジ構想も夢が膨らみますよね。
ヴィレッジ構想のあたりから、顧客とWin-Winの関係じゃなくなってしまった気がします。
日経ヴェリタスに出ていた2009年の相場予想で下値を早速外してしまった澤上篤人氏。
確かに個人投資家には人気があって景気の良い話をしてくれますが、もっといい運用担当者いるだろうに・・・という気がします。
2人目以降は誰が登場するのかも楽しみです。
そういえばインデックス投資ナイトの2次会で投信ブログは運用会社の悪口が多いって話になって、反省したばかりでしたが早速悪口を書いてしまいました。
でも、ファンド規模2兆円を目指すって発言は「良いアクティブファンドもある派」の僕でも見過ごす事はできません。