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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

マルキール氏のインタビュー記事@日経ヴェリタス

今週号の日経ヴェリタスにバートン・マルキール氏のインタビュー記事がありました。

基本的には先日行われた講演やモーニングスターで公開されているインタビューと同じですが、インデックス運用の優位性について見開き2ページにわたって大々的に扱われています。

アクティブ運用の人たちが頑張れば頑張る程市場の効率性が上がってインデックス投資にとって有利になる。

インデックス運用が主流になって9割がインデックス投資になってしまったら市場の効率性が失われてしまうけれども、実際にはそんな事にはならないだろうというのがマルキール氏の考えです。

また、バフェットの成功については運で片付けるつもりはなく、バフェットほどになると存在感の大きさが様々な形で有利な案件を呼び込んでいる事が成功の裏にあると考えているようです。

バフェットもバークシャー副会長のマンガーも効率的市場仮説についてけなしまくってますが、一般的な個人投資家には欲張らずに低コストのインデックスファンドの購入を薦めています。その一方で自分たちの投資手法を株主総会などで明らかにして真似したければしてもいいよというスタンスで、ちゃんとやれば市場平均には「長期的には」勝てる(もちろん負ける時期もあるけれども)というのがバフェットのスタンスです。

マルキール氏はまたアクティブ投信を否定しているわけではなく、自身もインデックスがコアで補完としてアクティブ投信を利用しています。この考えはシーゲル教授と同じですね。

ちなみに、インデックス有利という説明をする時に、インデックスに勝てるアクティブ投信の数は皆が思っている程多く無いという事で長期的にインデックスに勝ち続けたファンドの割合について話していますが、これって個人的にはあまりしっくりこない説明です。

別に継続的に毎年勝たなくても最終的なリターンが高ければそれで良い人もいるからです。

例えばさわかみファンドは設定当初の貯金があるので最近はほとんどインデックスと変わらない値動きでも設定来ではインデックスに大勝ちしているのが現状です。各年度の勝ち負けでいったら連続で勝ち続けているわけではなくても負けた分よりも買った分が多ければ勝ちと言えるのではないでしょうか?

そうはいっても長期的に勝ち続けているファンドがどれだけあるんだよ?そしてそれは事前にわかるの?

って問題があるので、欲をはらずにインデックスにしておけばいいじゃんっては思うんですけどね。

僕は最高を求めて終わりのない旅をするDream Fighter By Perfumeなのでインデックスに勝てるアクティブファンドの探求はサテライト投資の部分で続けますけどね。

インデックス運用がこれだけマスコミなどでも取り扱われるようになった背景には市場が冷え込んでいるからアクティブファンドがインデックスに負けまくっているというのがあるんでしょうけど(一般的にアクティブファンドの多くはグロース投資なので負ける時に大負けして勝つ時に大勝ちします)、ここでインデックス投資に参入した人には是非相場が良くなった後も継続して欲しいです。

これから先の話になりますが、上昇相場ではアクティブファンドの方が有利な時期というが出てくるので(正確にはインデックスよりリスクを大きくとってリターンを増幅しているだけなのですが)、そこでブレないで欲しいなと。

昨日のインデックス投資家交流会でも最近インデックス投資を始めたという人をちらほら見かけましたが、せっかくかなり良い投資法(ベストにかなり近い)に行き着いたのだから、是非継続して欲しいです。