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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

勝負勘 岡部幸雄

中央競馬騎手の岡部幸雄さんの書いた本です。

「馬、優先主義」のジョッキーとして偉大な成績を残した騎手でしたが、シンボリルドルフのダービーは岡部さんが行こうとしてもルドルフは動かず、残り400mのところでルドルフが自分で動いて行ってしっかり勝ったというような経験が馬、優先主義へ向かったんでしょうね。

とにかく勝つ事よりも負けるかもしれないけど競馬を覚えさせた方が結果的にはいいなどと、騎手人生の中で感じ取られた事が書いてありましたが、ビワハヤヒデなんかは3歳クラシックで無理しすぎた結果早くに引退してしまったけれども、無理しなければ将来的にかなりの名馬になっていたはずともありました。

天才的な騎手というよりも努力で伸びた騎手なので、厩舎所属の騎手となって下働きをしながら競馬や社会を知って行くという事に対して肯定的で、最近の若手騎手のようにすぐにフリーになったり、厩舎所属騎手になっても先輩騎手がいないので周りがライバルだらけでつらいんじゃないか?

素質はあるのに最初の1〜2年で勝てないと騎乗数が減って経験を積む事ができなくなるという、近視眼的な競馬サークルについても警鐘をならしていますし、もっと長期的な目で馬も騎手も育てて行かないとダメって事ですね。

チャンスについても誰でもチャンスは来るけれども、そのチャンスに気づくか気づかないかは本人次第でチャンスにうまく乗れるかどうかで結果が変わってくるというのも深いですね。

過去を振り返って自分は駄目だったんだと落ち込むだけだったり、いつかチャンスは来るとむやみに果報は寝て待っているだけじゃなくていつチャンスが来ても乗れるように常に準備は怠らないようにしておかないと。

最近あまり競馬は見ないけど、岡部さんは凄かったよなぁ。

天皇賞秋のイベントで岡部さんと一緒に写真撮ってもらってサインもらった事もあるのがちょっとした自慢です。

岡部さんのサインってあの岡部さんには似つかわしくなくかわいいんですよね。