マザーハウスの山口絵里子の2冊目の本。
先日、カンボジアのマイクロファイナンスへ投資するファンドのセミナー後の懇親会で一緒に話した人からマザーハウスの山口さんは凄いと聞いて興味を持ちました。
フェアトレードとはまた違う、「途上国から日本で通用するものを作って売る」というチャレンジは想像以上に大変なんだなと伝わって来ます。
素直な文体でさらっと読めるんだけども、書いてある事は結構重いです。
バングラデシュで企業して軌道にのったかと思うと工場撤退のピンチが起きたり、続いてネパールでの事業での問題。
ネパールが抱えるマオイストによるストライキの問題なんて全然知らなかったので衝撃的でした。
ネパールってそんなにニュースになる国でもないけど、実はかなり重度の問題を抱えている国なんですね。
フェアトレードのようにかわいそうだから買うという事ではなく、たまたま気に入ったのを買ったらバングラデシュ製だったというのを目指すマザーハウスの活動は、NPOの活動とは違って企業側の視点からの新しいアプローチとして是非成功して欲しいです。
本当に困っている人にはNPO/NGOの援助が必要だけれども、そのレベルを脱した人が次に貧困を乗り越えるには経済的な側面からのサポート、応援、機会の提供が必要なんだろうなと改めて思いました。
ジム・ロジャースの世界旅行本に書かれているNPO活動の問題点を読んだりして、NPOもいい事ばかりじゃないし、無償
で援助することで地元の経済活動を阻害することがあるという点がずっとひっかかっていたのですが、それでも援助が必要な人もいるという事で寄付を続けて来ました。
こういった経済活動的な面からの活動の方が個人的にはしっくり来るので、今後はこちら側の面でも応援できる事は応援したいと思います。