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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

お金と妖怪のいい関係 妖怪ファンドセミナー(1)

レオス・キャピタルワークスとミュージックセキュリティーズの交流サロン第六回は「エコノミー・フォー・オーガニック お金と妖怪のいい関係」と題して妖怪ファンドについてのセミナーでした。

妖怪ふぁんど壱

http://www.yokaifund.jp/fund/

ゲストに参議院議員田村耕太郎氏、イデアインターナショナルの橋本雅治氏を迎えて妖怪ファンドを中心に色々話すという会です。

今までのレオス×ミュージックセキュリティーズのセミナーは男性比率が高かったのですが、今回はどういう訳か女性比率が高かったです。

かわいい妖怪ダルマの影響なのか、イデアインターナショナルの影響なのか?

まず最初に妖怪ファンドの発起人でもある田村議員からの話でスタートしました。

日本には800兆円の預金と200兆円の生命保険があるが、これらのほとんどが国債に投資されていて生かされていないのが現状。

鳥取県は日本で一番人口が少なく、0.5%しかいないがそれでも平均的に考えると4兆円の預金と1兆円の生命保険がある。

このお金を工夫して地域を開発できないかと考えたのが始まり。

境港市は人口が4万人、かつては漁業で栄えたが今では寂れてしまっている。

商店街も年間で4,000人しか人が来ない典型的な地方都市のシャッター商店街だった。

それが水木しげるロードのおかげで今では年間で200万人の人が訪れるようになった。これは鳥取砂丘の180万人よりも多く、上野動物園よりも多い人数。

しかし、残念なのは境港には人が留まらず、夜になると帰っていってしまう。

今、宇都宮がカクテルの街として売り込んでいる。

カクテルを飲みに宇都宮に行くとどうなるか?飲酒運転はできないので泊まっていこうという事になる。

結果として、宇都宮に餃子とカクテルを食べに行こうという事になり、宿泊客も増えておみやげも買うようになる。

境港市にも妖怪ホテルを作りたい。

ぬりかべが布団で一反木綿の枕、冥土(メイド)カフェ、冥土バーなど宿泊客が楽しめるような仕掛けのホテル。

妖怪はディズニーを超えるコンテンツになるだけの素質を持っていると考えていて、日本にはポケモンのような世界に広まっているコンテンツがあるが、妖怪で世界を制覇したい。

これまでアメリカ中心だったので日本海側の裏日本は裏だったが、中国が力をつけてきた今後は裏日本が表になる可能性を秘めている。

妖怪ファンドの仕組は日本一田舎の鳥取境港でやることに意義がある。ここで成功したら他県の都市も頑張ることができる。

そういう意味で今回のプロジェクトは大事。

続いてイデアインターナショナルの橋本社長。

イデアインターナショナルの他にメイドインプロジェクトというNPOの理事をしていて、産地メーカーを支援する活動を行っている。

今回の妖怪ダルマは入口として境港の地域振興があるが、ここに産地メーカーを絡めることで出口で産地メーカーの振興もできると考えた。

nendoさんはこのプロジェクトに本当に力をいれてくれて2週間くらいでデザインを描いてくれた。

ものづくりが声高に叫ばれているが、実際には海外に流出しているのが現実。

では産地メーカーが海外に勝つ方法はないのか?

中国やベトナムと同じ土俵で戦っていてはコストで負けるのは当たり前。

海外メーカーではできないものを作れば良い。

イデアインターナショナルではモダンデザインの扇子やノートを作ったり伝説のデザイナーが作った万年筆などを作っている。

妖怪ダルマは9月にロンドンで開かれるデザイン賞に出展を予定しているし、MoMAにも出そうとしている。

是非産地メーカーが作ったものを皆さんにも使って欲しい。

社会に役立つ意義のある事業に対してお金を出して欲しい。

次は藤野さんがひふみ投信の説明・・・なのですが、パワーポイントは使わずフリートーク。

何回か藤野さんがひふみ投信の説明をされているのを見ているのですが、毎回違った事を話されるので凄いなぁと感心してます。

本質をきっちりと押さえているから、その場に合わせた例え話ができるんだと思います。

今回は妖怪ファンドとひふみ投信の根っこは一緒という話でした。

株式投資の魅力は会社を応援することなんですと話すと、半分の人は理解してくれるが、半分の人は首を捻ってしまう。

何故だろうと考えてみたら 労働=ストレス×時間 をお金に変えるものだと感じている人がそうだった。

そういう人は会社は自分の何かを吸い取るものであり、応援の対象にはなりえない。

働くことの喜びや社会を良くする事に興味のある人は理解してくれる。

妖怪ファンドは出資した結果、妖怪ダルマが売れなかった場合はお金ではなく妖怪ダルマの現物でリターンが返ってくる。

これはリスクをとって出資した結果のリターンを表していて投資についてシンプルにわかりやすい形。

株式投資も妖怪ファンドと考え方に違いはない。

次回は質疑応答から印象に残った部分を