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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

投資信託事情誌のレオス藤野さんインタビュー記事

投資信託事情5月号の巻頭記事「ニューリーダーに聞く」はレオス・キャピタルワークス藤野英人さんでした。藤野さんはレオスの創業者でもあり、ひふみ投信のファンドマネージャーでもあります。 ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス) インタビューの中に出てくるレオス・スコアリングモデルが草食系投資本に出てくるロボット君ですね。 投資一任勘定業務でのレオスの活躍具合ってなかなか知ることができないので、今回の記事は大変参考になりました。 生意気かもしれませんが、日本の投信の中でひとつの理想型を作り上げたいと意気込んでいます という言葉に期待したいです。実際、ファンドマネージャー交代時の説明会や経営陣交代の場合のリリース、毎月定期的に行われる運用報告会や、それのWeb配信など常に投資家にとって身近な運用会社でいたいという心意気が伝わってきます。 キャッシュポジションを相場に合わせて変更するので投資家は本当の意味で全ておまかせできるというのもありがたいです。 (この考え方はかえるさんの取材記事に詳しいです) ・ひふみ投信の最新の運用状況はこちら ・次回の運用報告会(ひふみアカデミー)は5月11日(火)19時からです。 「投資信託事情」という雑誌は業界誌という事でなかなか一般の人の目に留まる雑誌ではありませんが、結構面白いです。(僕は一般人ですけど) この号には松尾健治さんが「投信評価会社と投信ブロガーによるFund of the Year 〜2つの世界的な評価会社と日本の評価会社の賞を評価する〜」と題した記事もあり、世界的な評価会社の賞と投信ブロガーの賞が同じ土俵で評価されちゃったよ!と嬉しい記事もありました。
直販を採用した背景: 2003年にレオス・キャピタルワークスを設立し、当初は海外や国内の大手機関投資家の運用助言から始まり、一任勘定受託と投資顧問業を行った経験の上で理想と現実がマッチした公募投信の販売方法が直販だった。 銀行や証券会社経由の間接販売は難しい印象を持っていた。理由は大手証券と組んでも売れるとは限らないし、ある程度時間がたつと利食いの解約によって規模が縮小してしまう。販売会社も次の商品に目が移って既商品を育てる姿勢が乏しい。中長期でフォローするのが投信であるはずなのに現実はそうではない。 ひふみ投信の運用について: 銘柄選択の基本はレオス・スコアリング・モデルを使用。全上場企業4,000社をバリエーション(56%)、成長性(30%)、時価総額(14%)を基準に5段階で分類。 上位2ランクの1,600社を企業訪問して詳細に調査。1人で年間約150社訪問。 ファンダメンタルが変わらないのに株価が上昇した場合はスコアが悪くなる仕組み。 銘柄の回転率は上昇時で200〜250%、下降時に35〜40%。 ひふみ投信の将来規模について: 定期積立のお客様が約半数。平均で2万円程。 販売手数料無料で信託報酬は長く持つと還元する仕組みを取り入れてできるだけ投資家に負担がかからないようにしている。 ダイレクトなコミュニケーションとして毎月運用報告会とセミナーを開催。生意気かもしれませんが、日本の投信の中でひとつの理想型を作り上げたいと意気込んでいる。 5年以内にひふみも300億円に乗せたいと考えている。そこまで規模が増えれば対外投資も視野に入ってくるが、お客様は何を買っているかではなく、結果を求めているので固定的には考えるべきではない。 レオスの運用について: ひふみ投信の5億円の他に私募投信、投資一任勘定で300億円ほどあり、海外からの投資一任勘定が太宗を占める。 最初の海外大型案件は2008年にオーストラリアの保険コングロマリットAMP。グローバルな中小型株ファンドの組成を計画して世界中から7社を選択。シュローダーやブラックロックに混じって日本株運用として只一社レオスが選ばれた。 2007年にはノルウェーのSWF政府年金基金(GPF-G)に選ばれた。 世界第二位の巨大SWFで、日本株としてはレオスを含む3社が選ばれたがいずれも独立系。 コンペの際に「あなた達は何のために存在するのか」という質問に社是の「資本市場を通じて社会に貢献すること」と回答したのが選ばれた最大の理由だったようだ。他の理由は中小型株の運用成績と独立系であること。 GPF-Gの方針は資金は世界中に投資する。ノルウェー国民のお金を投資、それで世界がリファインされなかったら意義がない。世界の付加価値改善に寄与しなければ意味がないとまで言い切る。
ひふみ投信