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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

直販ファンドが日本を元気にする!!@渋谷 (1)

日曜日に渋谷フォーラムエイトで開催された直販投信8社11ファンドの担当者が集まったセミナーの模様をTwitterで中継しました。 せっかくなので、流れて消えてしまうTweetをブログに残しておきたいと思います。 参加各社 さわかみ投信 ありがとう投信 セゾン投信 クローバー・アセットマネジメント ユニオン投信 レオス・キャピタルワークス コモンズ投信 鎌倉投信 4月に大阪で行われたセミナーでは講談、そして正座してファンドの紹介、10名によるパネルディスカッションという流れでしたが、今回はファンドオブファンズ系の第一部と個別株投資系の第二部という二部構成になっていました。 最後に、来年も是非このような会を開きたいという事でしたので、期待したいと思います。 それでは、第一部の模様です。 さわかみ投信 澤上さん 今日はニヤニヤしている。独立系投信を立ち上げて馬の骨に見られていたが、今では仲間が増えて11本になった。日本は政治も経済もひどいのでお金にも働いてもらう。 日本の失業率は他の国に比べたらまだまし。これから成熟経済になっていく。そうすると給与所得も下がっていく。新興国が成長していくのは当たり前のこと。発展段階は働けばいい。成熟段階に入れば自分が働くだけでは足りなくて、お金にも働いてもらう必要がある。 真面目に働いた人がお金に働いてもらおうと思った瞬間にベトナムに投資したりFXやったり難しいことをしようとしている。ほんの少しでもやさしさを持っている人がそういう博打を打っても成功しない。真面目に生きている人ならお金にも真面目に働いてもらう。 それをやるのが投資信託。日本の場合は政策遂行手段の一つとして始めたのでお金をガバっと集めてやるようになった。皆さんの中には大金持ちはいないはず。そういう人からお金を集めてまとめて運用するのが本来の投信。 身近なところで安心してお金を運用してもらうのがいい。カッコつける必要はない。ずっと安心して信頼できる投信がなかったので10年前に自分が始めた。そして今は仲間が増えてきた。 803兆円の預貯金が今はあるから話をしている。将来は無くなっているからその時にはこんな話はしない。この預貯金にあるお金から生まれる富は0.1%。逆に言うと間違えて自分の預貯金の1割でもいいから投資してみると80兆にもなる。日本の国家予算並。 そうすると日本経済は12%くらい成長するようになる。預貯金がなくなるマイナス面があってもそのくらい成長したら中国は追いつけない。半分の5%だけ投資に向いても6%成長。それだけでも雇用不安などはなくなる。 発展段階は預貯金で良かったが、成熟段階では投資が必要。だからこそ長期投資が必要。 5年後くらいに長期投資で成功した人がニヤニヤしていれば周りの人が気になり出す。そうすれば預貯金から投資へ雪崩が起きる。経済の拡大発展のお手伝いをする意味でお金を出すのが生活者の当たり前になる。お金を持っているのは我々。国はお金がない。 直販ファンドは10本では足りない。20-30本くらい必要。100兆円流れてくれば半分の50兆円くらいは我々に来るのでは?真面目具合が違う。だからみんな赤字でピーピーしている(笑) とことん真面目にやっていくので、皆さんも一緒に頑張って行きましょう。夢を共有しましょう。 第一部はファンドオブファンズ系の直販投信担当者の話。 ありがとう投信 岡さん 投資は何のためにしていますか? 将来のことを考えた行動の一つだと思うが、投資家には資産形成をしたいという思いがある。 我々運用会社も資産を増やしたい(=信託報酬が増える)。お客様と我々は原点のところから同じ。 銀行窓販担当の人と先日話をしたが内容に驚いた。 証券会社の四半世紀前と同じことをしている。 定期預金の満期のリストを作成して、投信を販売する。または会社の方針でお客様に投信を売るなど。 銀行のような販売会社は販売手数料が主な収入源。 お客様は資産を増やしたい。販売会社は販売手数料で儲けたい。両者は原点が違う。だからお客様に損をさせることになっても投信を売りたい。 信託報酬で主な収入源という運用会社が直販をすることで、お客様と同じ目線で行動ができる。 セゾン投信中野さん 今日の会場は天井が低くて好き。皆さんと思いを共有できるいい会場。直販投信8社は共通の理念で結びついた仲間。直販合衆国のようなイメージ。 セゾン投信のこだわりは徹底した国際分散投資。ここは各社それぞれ違う。 セゾン投信には直販8社の他にバンガードというパートナーがいる。世界最大の運用会社。 バンガードと一緒に日本の生活者のお金の流れをいい方に向けて行こうと活動している。 日本の投信は3,700本と株式と同じくらいの数になった。2001年は4.1年だった平均保有期間が2.9年になってしまった。これではゆっくりと財産作りができない。 業界はニーズがないといっているが、そんなことはない。 浪花おふくろファンド 石津さん 本来大阪で月10回以上セミナーをやって張り付いているので、東京に出てくるのは初めて。金融関係出身ではないど素人がファンドをやっているのは私一人ではないか? 小学校の先生をやって体調を崩し、社会労務士になった。年金相談を一生懸命やってありがとうといわれても自分の時にはどうなっているかわからないので虚しさを感じた。 97年にCFPをとって暮らしの相談センターの京都と奈良でお金の相談を受けていた。その頃は保険会社や証券会社がバタバタ倒れている時代で、お金の相談を受けていながら思ったのは「絶対」という事はないと感じていた。 99年から銀行で投信を販売するようになったが、定期預金の金利が低いので、金利を上げる代わりに抱合せで投信を販売する事が行われていた。投信の裏を見た8年間だった。それで、さわかみさんに出会って「これやったらええわ」と思った。投資は生活に根付かないとダメだと思ったので、その土壌作りなら自分にもできると思った。 大阪だったら大阪弁でストレートに話した方が伝わる。 大阪だと本当に会社があるか見に来る人もぎょうさんいます。 かいたくファンド 上原さん 皆さんは運がいい。なぜならセミナーのタイミングで株価がこんなに下がるという事はなかなかない。ここしばらくワクワクしている。 世の中が何十年に一回の大転換期に入っている。日本は成長期から成熟期に向かっている。こういう時こそ運用は向いている。資本主義はお金を持っている人が強いが、世の中のルールが変わるときは正しい事をしている人が成功する。龍馬伝の時のような時代。 お客さんから預かったお金でどうやって安く買おうかとニコニコしている。長期投資を始めようとする人にはいいタイミングだし、株価が下がって不安な人は我々のメッセージを聞いて元気を出して欲しい。 らくちんファンド 西生さん らくちんファンドが目指す三つのこと。1つは子供たちに夢を。 学校の先生達が2000年頭にさわかみファンドとかを買って儲かってしまった。それで先生たちはこんないいものがあるんだと気づいて自分たちも投信会社を作ってしまおうとした。そして、そこで稼いだお金を世の中のために使おうとした。それが始まり。 衣食住が満たされると、次に他人の笑顔を見たいと思った。子供たちに科学の実験を見せて面白いなと笑顔になるのが楽しみだった。投資教育をするのではなく、子供たちの笑顔が見たい。子供たちが夢を持てることをしたい。大人たちが夢をもつ。そしてカッコイイことをする。 2つ目。「楽知ん」とは知ることを楽しもうという意味。 3つ目。お金やモノに振り回される社会じゃなく、もっと人の事を考えたり次の時代の事を考えるようになるのではないか? ユニオン投信 田子さん ユニオン投信とは。長野県松本市セイコーエプソン労働組合が設立した投信会社。世界でも稀な団体。非営利団体が作った企業。 エプソン労働組合春闘のような会社の中で戦っても不毛だという事で可処分所得の増大を目指した。保険の見直しや住宅ローン相談など。保険の見直しすれば春闘で千円、二千円を争うよりも可処分所得が増える。 そして、運用会社をつくって自分たちの想いの入ったファンドを作ろうということになった。主に長野県内で活動をしていて、口座開設も7割くらいが長野県。次は山形や鳥取エプソンの事業所があるから。 それでも2割くらいはインターネットを見てエプソン関係者以外の方に口座開設をしていただいている。 今後は長野以外でもセミナーを開催していきたいと思っている ここからはパネルディスカッション。 Q.何故ファンドオブファンズ 田子: ありがとう投信の立ち上げ時に金融庁ファンドオブファンズで投信会社を作りたいと行ったら、そんな事は認められないと言われた。売れないファンドを組み合わせて・・・などがあったから。 なぜファンドオブファンズか?という理由のひとつはコスト。優秀なアナリストなど自社では雇えないのでファンドを買った方が安い。世界の優秀なファンドも持ってこれる。そういういい面がある。 西生: 自分でファンドを選べる人はそうすればいい。自分でファンドを選べない人はファンドオブファンズに任せて欲しい。 中野: 国際分散投資を一社でするのは大変。運用の世界ではマルチマネージャーという考えがあるが、ファンドオブファンズも同じ考え方。 Q.どんなファンドを組み入れたいか? 岡: 自分たちがしたい運用をしているファンド 石津: 1.企業に投資していることがしっかりわかること 2.情報開示をしっかりしてくれる 3.分散効果が高まること 上原: アメリカで運用成績が優秀だと海外に進出する必要がない。その為、なかなか日本からは買えないファンド個人投資家のためにこじ開けたい。 Q.他社との違いは? 岡: 最初に始めたのが自分たちなので差別化という事はなかった。元々税理士が自分たちの欲しいものをという事で始めたファンド 中野: 長いこと外国債券の運用をやってきた経験から、世界経済の成長にのっかることを意識して地域を分散している。 機関投資家が短期投資をするようになったので長期投資自体が世界のマイノリティになってしまっている。その中で自分たちが選んでいるのは本当の意味での長期投資ファンド。 石津: 他社との違いは大阪ではりついてやっていること。育つ土壌がしっかりしていないと意味がない。 上原: オンリーワンを目指しているのは一緒。海外のファンドも積極的に考えている。やりすぎると海外の休日が多くて、売買できない日が増えてお客様に迷惑をかけるのでほどほどに。 西生: 10年後20年後を考えたポートフォリオを作っている。日本/海外を半分ずつ。 田子: 株式で投資していること。グローバルに。株式のパフォーマンスは債券に比較するといいので株式投資に特化してやっていく。債券はわかんない。たいしてパフォーマンスないし。 Q.皆さんの夢はなんですか 岡: 子供にいいものを残してあげたい。お金を残せば幸せになるのか?お金だけじゃなく足りないものを残していきたい。 石津: 後世につくってもらって良かったと思われるようなことをしたい。 中野: これまで運用をしてきて、自分が立ち上げた運用会社に注力したい。 上原: 10年、20年後にみなさんと今日と同じようにお会いしてやっぱりやって良かったでしょと共感できるようにしたい。 西生: 投資信託にはいい思い出がないが、いい仕組みなのでそれを使って夢などを応援したいと考えている。 田子: お客様とのつながりが大事。人間にとって大事なのはそこ。人と人とのつながりがファンドを通じてできると考えている。お金だけじゃなく心も。