レオス・キャピタルワークスのひふみ投信の第二期運用報告書が出来上がりました。(→PDF版はこちら)
第二期は2009年10月1日〜2010年9月30日までになります。
それでは運用報告書の内容の紹介です。
表紙の挨拶から運用状況の報告、分配金を見送った背景と分配可能な金額まで書いていたりと、とても丁寧なつくりで、受益者へ運用を真摯に報告しようという姿勢が感じられます。
運用成績:
第一期 2008/10/01〜2010/09/30 20.5%(参考:TOPIX -16.3%)
第二期 2009/10/01〜2010/09/30 -7.5%(参考:TOPIX -8.8%)
第二期の運用成績
2009年10月末 0.9% (参考:TOPIX-1.7%) 株式比率61.5% 現金比率38.5%
2009年11月末 -2.6% (参考:TOPIX-7.7%) 株式比率59.7% 現金比率40.3%
2009年12月末 -0.7% (参考:TOPIX-0.2%) 株式比率67.4% 現金比率32.6%
2010年01月末 -1.5% (参考:TOPIX-1.0%) 株式比率75.0% 現金比率25.0%
2010年02月末 -4.3% (参考:TOPIX-1.7%) 株式比率80.2% 現金比率19.8%
2010年03月末 2.3% (参考:TOPIX7.6%) 株式比率80.2% 現金比率19.8%
2010年04月末 4.0% (参考:TOPIX8.5%) 株式比率74.0% 現金比率26.0%
2010年05月末 -2.9% (参考:TOPIX-3.2%) 株式比率86.6% 現金比率13.4%
2010年06月末 -4.9% (参考:TOPIX-7.5%) 株式比率89.6% 現金比率10.4%
2010年07月末 -5.3% (参考:TOPIX-6.6%) 株式比率88.5% 現金比率11.5%
2010年08月末 -10.5% (参考:TOPIX-11.6%) 株式比率87.3% 現金比率12.7%
2010年09月末 -7.5% (参考:TOPIX-8.8%) 株式比率91.8% 現金比率8.2%
TOPIXとの対戦成績は7勝5敗でした。第二期通期では1.3%TOPIXを超過しました。
現金比率も第二期初めは40%近くあったものが最後には8%まで減っています。途中、相場に応じて株式比率を調整していましたが、現在は仕込み時と判断して株式の比率が高めに推移しています。
円高と世界景気の減速を見込んで円高の影響をうけにくい銘柄の保有比率を高めると同時に次の株式市場の上昇局面に備えています。
外国株に関しては日本株が世界の中でも特に魅力く的な投資先になっていることに加えて欧州や米国の景気回復の遅れが目立つこと、中国は金融引き締め効果で不動産に弱気であることから見送ったとの事です。
しばらく日本株オンリーで行くとはひふみアカデミーでも聞いていましたが、しっかり運用報告書にも外国株の組み入れ見通しについて触れているのは好感が持てます。
今後も「守りながらふやす」という考え方を軸に株式市場に過熱感があれば現金比率を上昇、株式市場が大きく下がった局面では積極的に株式を購入していくと書かれていました。
1万口当たりの費用の明細
第二期の実質コストは1.525%でした。
費用(170円)/期末基準価額(11,146円)×100=1.525%
費用内訳
信託報酬 121円
投信会社 55円
販売会社 56円
受託会社 10円
売買委託手数料 48円
保管手数料等 1円
合計 170円
株式売買金額の平均組入株式時価総額に対する割合
3.06
この1年でポートフォリオ全体を3回入れ替えた分に相当する売買を行っています。毎月組入上位が入れ替わったり、かなり機動的な売買をしていることがここからも見て取れます。
偽装弱者のブログで書かれているように、3.06という値はポートフォリオの回転率という訳ではありませんでした。ポートフォリオの回転率は3.06/2=1.53になります。訂正いたします。
継続的な資金流入と相場に合わせた機動的なキャッシュポジション比率の調整により高めの数値となっています。
組入銘柄数
第一期末 27銘柄
第二期末 50銘柄
第二期末には銘柄数が50銘柄と昨期と比較して倍くらいになっていました。組入銘柄を見ると、第一期から継続して保有している銘柄はわずかに10銘柄。買い増しもしくは変化なし2、一部売却8、全売却17とほぼポートフォリオは総入れ替えされています。
買い増し:日本電産
変化なし:サイゼリヤ
一部売却:ツムラ、井上金属工業、タビオ、アスクル、ワタミ、ニトリHD、ファーストリテイリング、エムスリー
全売却:第一三共、大幸薬品、ヒラノテクシード、ピジョン、ワークスアプリケーションズ、ソフトバンク、サンリオ、ゼンショー、ヤマダ電機、スルガ銀行、ゴールドクレスト、リロ・ホールディング、アコーディア・ゴルフ、スタジオアリス、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、総合メディカル、エイチ・アイ・エス
ひふみ投信の販売状況
口座開設数
第一期末 627名
第二期末 1,223名
今期末は偶然ですが、ひふふみ人とひふみ投信らしい口座数でした。
性別顧客数 ()内は第一期末
男性 82.5%(84.2%)
女性 17.5%(15.8%)
女性の比率が昨年より上がっていますがまだまだ男性比率が高いんですね。
年代別顧客数
19才以下 1.4%(2.9%)
20代 11.5%(11.7%)
30代 37.7%(37.4%)
40代 28.7%(29.4%)
50代 12.5%(12.0%)
60代 6.5%(5.8%)
70代 0.7%(1.0%)
定期定額引き落とし購入比率:
51%(56%)
定期定額引き落とし購入平均金額
20,218円(25,237円)
積立投資(定期定額引き落とし購入)の比率、平均金額とも昨年を下回りました。
給与が下がったりといった社会環境の変化が大きいのだと思います。
実際、30代の平均積立額が昨年は21,624円だったのが15,458円へ大幅に下がりました。
他は40代は22,500円から19,827円に下がっている一方、20代は逆に17,886円から19,306円へ上昇していました。
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