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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

浪花のおふくろ直伝!超自分年金

クローバー・アセットマネジメントで浪花おふくろファンドを担当している石津史子さんと中井朱美さんの共著『浪花のおふくろ直伝!超自分年金―つくろう!うちらのハッピーライフ』を読み終えました。

石津さんは社会保険労務士、中井さんは税理士として様々な人のライフプランを見てきた方ですので本書でも石津さんが公的年金を、中井さんがライフプランを担当されています。

共著ではありますが、想いが共通していることもあり同じ人が一冊の本を書いたようなまとまりがあります。

前半部分では年金について詳しく解説していて、自分もどうせ先の事だからとあまり詳しく調べてなかったのですがだいぶ理解ができました。年金というと老齢年金ばかりが注目されますが、障害年金や遺族年金も大事です。

その点がしっかりわかりやすく書いてあるのがいいですね。

また、65歳でハッピーリタイアしたとして以後20年間のフリータイムは週休二日+祝日休みだとしたら勤労時間の50年分!にも相当するそうです。

65歳時点での平均余命は男性で18.88年、女性で23.97年という事ですから、引退後の生活の楽しみは現役時代にちゃんと見つけておかないと時間を持て余すことになってしまいそうです。

後半パートではライフプランの見直しから入って、お金って増やせるの?と続いて投信を使ったコツコツ投資を薦めています。

ここにも星野泰平さんのV字グラフが登場してます。

最後には澤上さんが二人との出会いについて書いているのですが、この文からは長期投資を広めようと努力していた澤上さんが本気でぶつかってきた二人にかけた愛情と想いの熱さが伝わってきます。

金融の素人の二人が大阪で投信会社を起こす・・・それは言語に絶する大変さだと思いますが、おかげでその後にも独立系投信がいくつか生まれてきました。

浪花おふくろ投信は残念ながら合併することになりましたが、それでも大阪に根を張ってこれでもかってくらいセミナーを続けて自分たちが信じる資産形成の方法として長期投資を勧めている姿は尊敬してます。

一度だけ浪花おふくろのセミナーに行ったことがあるのですが、金融のプロではないだけに身近に感じる話し方で、しかもやたらと投資すればいいというものではなくて、ちゃんとライフプランを見直して、余裕資金で資産形成しましょうという話の持っていきかたに好感を持ちました。

中井さんが自分たちの世代は親から定額預金に預けておけばいいと教えられたけど、それが通用したのは親の世代まで。

今の低金利では預金しててもお金は増えないので、それに代わる資産形成の方法として長期投資ファンドを薦めていると話しているのを聞いた事がありますが、本当に若年層の事を心配して熱く話していたのが印象的でした。

この本からはそんな二人の熱い想いが伝わってきます。

色んなケースを紹介してできるだけ、読者にわかりやすく伝えようというのが伝わってくるのも数多くのセミナーを開催しているからできる事でしょうね。

年金ってどんな仕組みになっているんだろう?

将来に備えたお金はどうやって準備したらいいんだろう?と考えている人におすすめです。