ネット証券4社による資産倍増プロジェクト。
その肝と言ってもいいネット証券4社専用
ファンド第一弾として3本が先日発表されましたが、
三菱UFJ投信が設定する
日本株ファンドの詳細が発表されました。
『ネット証券専用ファンドシリーズ 日本応援株ファンド(日本株) (愛称:スマイル・ジャパン)』 募集・設定について
第一弾
ファンドについて
SBI証券
執行役員植村佳延氏が「資産倍増プロジェクトが求めた投信」という事で話していますが、
ネット投資家に運用業界の英知を凝縮した投信を=資産倍増プロジェクト(サーチナ)
記事の中で語られている
第一にネット投資家に、あるいは、将来のネット投資家に末永く愛される投信であること。コストが安いことを基本条件として、対面証券会社で取り扱っていない、また、ネット証券にもないような日本で初めての投信であれば、なお良い。
というのに合致しているとは思えない
ファンドでした。
なんと信託期限が2016年6月3日までの5年間です。確かに、公募条件で信託期間は5年以上とありましたが5年で償還してしまうような
ファンドが末永く愛されるでしょうか?STAMや
eMAXISのように残高が積み上がっていくのがネット投資家に愛される
投資信託と言っておきながら、この選択は意味がわかりません。
しかも、
東日本大震災への
義援金を拠出するという条件がありましたが、寄付するのは最初の2年間だけです。
本当にとってつけたような対応でがっかりです。5年で償還するような
ファンドなら5年間きっちり寄付して欲しかったな。
マザー
ファンドは2018年まで運用されるんだから途中で資金が抜けると、元々の
ファンド(優良
日本株ファンド)にとってもマザー
ファンドが荒れる要因になりますよね。
しかも、同じマザー
ファンドの
優良日本株ファンドは
SBI証券と楽天証券では購入できるんです!
コストも同じで、購入時手数料がかかるかノーロードかという違いはありますが、わざわざこの
ファンドを設定した理由がよくわかりません。
『さすがに、対面販売証券とは違うなとお客さまに感じていただけるような商品を世に出したいと思った。』結果がこれですか・・・
ある意味、さすがに違うなとは思いましたが。
ファンドを運用する
三菱UFJ投信の土生英樹氏のインタビュー記事にあるように、決して悪い
ファンドではないんです。
第1弾は割安・優良株投資の日本応援株ファンド=資産倍増プロジェクト(サーチナ)
運用成績も良い
ファンドだけに、なんでマザー
ファンドよりも短い5年で、しかも震災への
義援金は最初の2年間だけなのか?という点が残念でなりません。(10年にするとマザー
ファンドの運用期間を伸ばす必要があるから5年にしたんだと思いますが)
信託期間無期限で当初5年間は
義援金を出すとかなら、良かったのに。
あと、同じマザー
ファンドの
ファンドが既に
SBI証券と
楽天証券で同じコスト水準で販売されてるってのはどうかと思いますね。
これを企画した
三菱UFJ投信もどうかと思いますが、採用したネット証券4社の見識を疑います。
これがネット投資家に末永く愛される
ファンドだと思っているのなら、見当違いだと思うのですが・・・
新興国中小型株ファンドは、18カ国のエマージングインデックスの中から中小型に投資するというもので、過去に例のない仕組みだ。
という事で、
新興国中小型
ファンドはインデックス
ファンドになりそうですが、これもまたネット投資家の要望とは微妙にずれているような気がします。
eMAXISのブロガーミーティングでも
三菱UFJ投信さんと投信ブロガーの間で欲しい(設定したい)
ファンドに違いがあったように、ネット投資家のニーズをちゃんと汲み取れてないんじゃないかと思います。
既存のネット投資家ではない人が対象であれば、いいのかもしれませんが。