ほぼ日刊イトイ新聞で東日本大震災後に掲載された、ふつうの誰かさんがそれぞれの場所で自分の出来ることをしたことを本という形でまとめなおしたものです。
目次
クロネコヤマトのDNA
ふんばろう東日本プロジェクト 西條剛央さんの、すんごいアイディア。
ゼロから立ち上がる会社に学ぶ 東北の仕事論。
その話し合いをしておこう。−NHKの方に会って、決めたことー
山元町と手をつなぐ。
福島の特別な夏。
糸井重里ロングインタビュー ぼくと「ほぼ日」の「できること」。
東日本大震災という未曾有の大災害が起きたあとに凄い人が凄い事をしようとしている姿ではなく、そこに住んでいた「普通の人」が「できること」をした等身大の姿が書かれています。
クロネコヤマトは自発的に支援物資を会社の車を使って運送しはじめ、大学院で哲学・心理学を教えている先生は具体的に実現できるアイディアを次々と具現化していく、そして東北で被災した中小企業が復興へ向けて歩む姿などそれぞれが「できること」をしているんです。
だから、読んでいて身近に感じるし、自分でもこれなら応援できるかもしれないという「共感」を生むのだと思います。
東北の仕事論。で紹介された会社はセキュリテ被災地応援ファンドという仕組みを使うことで普通の人からお金と応援の気持ちを受け取って再建に向けて歩んでいます。
みんなカッコイイんだけど、決して手の届かない凄い人というわけでないのも肩に力が入らず読めていいですね。
そして、素直にこの人たちを応援したいという爽やかな読後感があるのも震災を扱った本なのに不思議な感覚です。
単純に寄付をするだけじゃなくて、こんな形での支援もあるんだ!って目からウロコな事も多いし、これなら自分にもできるかもしれないと思うことがきっとあると思います。
本の帯に
まず、忘れないことならできる。少し分け合うことだってできると思う。
という言葉がありますが、無理のない範囲で、被災地に向けて自分にできることを考えるきっかけになれば。