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Site.M from 新所沢

"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。(藤野英人)

藤野英人さんから『日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。』を献本いただきました。 ありがとうございます。 この本の内容はダイヤモンドオンラインでも藤野さんが連載記事を書かれています。 (→こちら) タイトルでは日経平均となっていますが、インデックス投資家の多くは日本株のインデックスとしてはTOPIXを利用しているかと思います。 じゃあ問題ないかというとそういう訳ではなく、大きいだけでオワコンな大型株ではなく、小さくてもキラリと光る「ロックな会社」に投資しましょうという内容です。 ロックな会社というのはどんな会社なのかというとこんな風に定義されていました。  強いメッセージ性がある  一体感がある  旧弊に立ち向かう革新性とエネルギーがある 熱いですね。 この本にはひふみ投信で投資された超成長株がいくつか紹介されているので、ひふみ投信ホルダーはどんな理由で組み入れられたのかという観点で読んでみても面白いと思います。 藤野さんは目先の利益を追うのではなく、社会性と利益を好循環させることで「清く、豊かに」というのが企業の目指す姿だと言っています。 清いだけで貧しければ持続性がないですし、続けるためにはしっかりと利益をあげることが大切です。 藤野さんは明治大学ベンチャーファイナンスの教鞭をとっているのですが、「ベンチャーブラック企業」「投資=ダーティ」というのがほとんどの学生の持つイメージと知ってショックを受けたとも話していましたが、この本では本来の投資とは企業が世の中に役立つことをして得た利益の分け前を得ることなんだという点も書かれていて、投資に興味はあるけれどもいいイメージはないという人が読んでみると投資へのイメージが変わるかもしれません。 心から応援したいと思える会社に投資しましょうと書いている一方で、ファンダメンタルズ分析もしっかり行い、割安なところで買って割高になったら売りましょうと書いてあるところがひふみ投信の運用にも通じるところで、応援したい会社をずっと持ち続けましょうではない点が実践的なところですね。 ピーターリンチやウォーレン・バフェットの本でも本来の投資とはという姿については書かれていますが、インデックス投資の本になると、資産形成を合理的にしましょうという点がフォーカスされて、そもそも投資ってダーティなものではないんだよという観点があまり書かれていない気がします。 直販投信の人が書いている本の場合、セゾン投信の中野さんが書いた『積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門』なんかはまさにそうですが、本来の投資って社会からのありがとうを積み上げたものというような表現をしていて、これまで預金しかしてなくて投資にいいイメージを持っていない人の心の扉を開けようというアプローチから始めるんですよね。 この本の場合、個別株投資に通じる内容が多いので、自分で実際に投資をしてみるのは難しいと感じる人もいるかもしれませんが、そういう場合は藤野さんがアクティブ運用のプロとして正しい方向で運用していると認めた厳選5ファンドが紹介されています。 (とはいえ、買う前にはちゃんと自分で調べて欲しいですが) インターネットで情報を集める個人投資家にアクティブ投資が見向きもされない状況に一石を投じる本だと思います。 とはいえ、日本株アクティブファンドにもゾンビファンドが死屍累々としているのでちゃんと資産形成に利用できる正統派のアクティブファンドが増えていきますように!