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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

マイクロファイナンスファンド(ベトナムONE)へ出資

ミュージックセキュリティーズベトナムマイクロファイナンス機関TYMへ出資するファンドベトナムONE」の募集を開始しています。 昨年末に開催されたLiving in Peaceのマイクロファイナンスフォーラム2011でTYMの方のお話を聞いてこのファンドが設定されるのを待っていましたので、早速1口出資しました。
Video streaming by Ustream マイクロファイナンスフォーラム2011でTYMのNguyenさんが話されています。(2:27:00くらいから) 女性のためのマイクロファイナンス機関 TYMはもともと政府の貧困削減のための組織Vietnam Women’s Union(VWU)によって設立され、2010年8月にベトナムで初のマイクロファイナンス機関として認定されました。 顧客の100%が女性で、主要顧客は必要最低限のものだけを購入できる収入水準で生活している女性です。 センターミーティングという借り手を集める集会を定期的に開催することで返済率99.1%という高い返済率を実現しており、借り手からお金を借りたいという需要はまだまだあるのですが、残念ながら規模が大きくないこともあり資金調達に苦労をしています。 ただお金を貸すだけではなく、トレーニングなどを通じて貧困脱出の手助けも行なっています。 資金調達を阻む原因の一つが為替ベトナムではインフレと経常赤字を原因とした通貨安政策が行われており、ここ5年間は一貫して円高傾向にあります。 そのような中で海外から資金を調達するにはマイクロファイナンス機関が為替リスクを負ってドル建てで資金調達するなどの方法がありますが、中小のマイクロファイナンス機関ではそのようなリスクを負うこと自体が経営上のリスクとなり、難しいのが現実です。 今回のミュージックセキュリティーズのファンドではベトナム・ドン建てでの投資になります。 これは日本の投資家がベトナム・ドンの為替リスクを引き受けるという事で、TYMのようなマイクロファイナンス機関にとってはとてもありがたい仕組みです。 その分、日本の投資家には損をする可能性があるのですがマイクロファイナンス機関への投資で儲けようというのではなく、応援したい、半ば寄付の気持ちで参加できる人にとってはいいのではないでしょうか? 【ベトナムONE】  ・一口30,000円から投資できます。(募集口数300口 一人33口まで)  ・出資金のうち5.50%は取扱手数料としてミュージックセキュリティーズに支払われます  ・出資金のうち年間2.00%が運営手数料としてミュージックセキュリティーズに支払われます  募集受付期間:   1次募集:2012年2月17日〜2012年5月23日   2次募集:1次募集終了後別途定めます   3次募集:2次募集終了後別途定めます  会計期間:   契約成立日〜2015年4月30日(約3年間)  募集金額:900万円 ファンドの立て付けとしては3年間の平均純利益が2010年度実績の約33%で為替レートを考えない場合に100%のお金が戻ってくることになりますが、最大でも源泉徴収後で105.81%で頭打ちになります。 さらに、為替レートによっては割りと簡単に償還率が変わってきますので、いくらお金が戻ってくるかはベトナム・ドンの為替レート次第です。 これまでのカンボジア向けのマイクロファイナンスファンドは米ドル建てで為替リスクも低めでしたが、今回はベトナム・ドン建てという事で為替リスクが高い商品となっています。そして、為替リスクを相殺出来るほどリターンが見込める商品でもないため、このファンドで儲けようという考えはもたない方がいいと思います。 純粋にベトナムの女性や貧困層の自立を応援したいという気持ちを出資いただくのがいいのではないでしょうか? カンボジアへのマイクロファイナンスファンドと同じくLiving in Peaceがモニタリングレポートなどを発行しますので、自分が出資したお金が現地でどのように役立っているかを知ることができるのもこのマイクロファイナンスファンドの魅力です。