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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

ウィルコムが私的整理へ

日本初の技術という事で国からも贔屓目に見られつつ頑張っていたウィルコムですが、遂にカーライルも堪忍袋の緒が切れたらしく、債務の私的整理を目指す方向になったようです。

まずは現行のサービスを継続しながら再建を目指すことになりますが、現在の債務が約1,300億円で更に次世代PHSXGPサービス向け設備投資で1,400億円必要というのはいくら加入者が450万人いるとはいえ、ビジネスとして厳しいです。

そもそも最近は加入者も再び伸び悩んでいましたしね。

自分もウィルコムiPhoneが出るまで9年くらい使っていたので愛着はあるのですが、ここまで経営状況が厳しいとさすがに大規模な設備投資は難しいですね。

PHSを心から愛する男と呼ばれたマツケン似の社長も更迭されてしまいましたし、カーライルから会長が来て、元ソニエリから新社長。ウィルコム沖縄にあ元ドコモからと経営者刷新の動きも納得できます。

カーライルとしてはさすがにこの状況では追加投資もできなかったのも納得。

さらにいうとつい最近でたばかりのWILLCOM NSは早くも月額980円のスペシャルパックが登場したり、WILLCOM D4と同じく売れてないのでなんとかてこ入れしないといけないんだなぁというのが透けて見えます。

WILLCOM NSなんてウィルコム好きじゃないと買わないような微妙なコンセプト優先機なのにこんな事してたらさすがにウィルコムファンからも見放されてしまうんじゃないかな?

これからは音声通話+メールを中心に定額でPHSサービスを提供する会社としてまさにニッチな分野に特化した経営をしていく事になるんでしょうね。

一時期スマートフォンといえばWILLCOMという時期がありましたが、ああいうとんがった経営はもう期待できないでしょう。