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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

元気な社員がいる会社のつくり方

元気な社員がいる会社のつくり方 「日本でいちばん大切にしたい会社」から学ぶ理念経営 (アチーブメント出版) 小林秀司・著 坂本光司・監修 従業員もお客さんも株主もみんなが幸せになる会社に 日本でいちばん大切にしたい会社を読んで坂本教授の研究室に入学した社会保険労務士の小林秀司さんの本。 坂本光司教授も監修として参加されています。 労働トラブルを解決する社会保険労務士さんが、そもそも労務トラブルがない職場づくりを考えていたところに出会ったのが理念経営。 そして、労働トラブルもなく、利益もあがる理念経営を広めるべく理念研修もされているそうです。 この本では会社を3つに分類しています。 20世紀型の会社:  この本では利潤の極大化を目標にとにかく大きいことはいい事だという「規模を拡大することは重要なテーマ」 アンチ20世紀型の会社:  株価を1円でも高くしようと市場価値に異常なほど関心を示す「社員満足より株主満足を優先する」 大切にしたい会社:  世のため人のために役に立つ存在になるために、具体的にどのようなことで貢献するのかという経営理念を明確に意識してその実現にこだわりを持つ  そして、大切にしたい会社にすることで社員がイキイキとして、売上も伸びるそんな好循環をもたらします。 この本で書かれていることはやっぱり至極真っ当なことばかりで難しい事ではありません。 ただ、実際にこれを行おうとするとなかなかできないのが現実だとは思います。 実際に成功している会社もいるわけですし、ただ売上が伸びるだけでなくお客様からも感謝されて、しかも社員の幸せ度もアップするといういい面があるわけですから、新しい会社のスタイルとして広まって欲しいと思います。 特に最近では長期的な雇用が約束されるわけでもなく、成果主義や目先の利益を第一に考えるような風潮もあり社員にかかるストレスは増える一方です。 そんな中、こういった社員もイキイキとしたいい会社が増えてくれば、日本の未来ももっと明るく、自信が持てるようになるのではないでしょうか? 第四章では坂本光司研究室と鎌倉投信の共同研究「価値ある企業の実態に関するアンケート」結果を元に、理念経営を行っている会社が利益もあげている実態を解説しています。 「日本でいちばん大切にしたい会社」がベストセラーになるのだから、そういう会社にしたいと思っている経営者もたくさんいるはずです。ぜひ、そういう人にこの本を手にとってもらって理念経営へ舵を切るきっかけになってくれればと思います。 目次 まえがき 第一章 「大切にしたい会社」のキーワード 第二章 「理念経営」の実践 基礎編 第三章 「理念経営」の実践 発展編 第四章 検証「大切にしたい会社」の経営指標 おわりに