日本の歴史を経済の観点で見てみると意外な発見が
ビジネスに役立つ「商売の日本史」講義(PHPビジネス新書)
著者の藤野さんからいただいた本です。
ありがとうございます。
内容は日本の歴史は経済的な観点から見ると平等・安定を好む「ヤマヒコ型」と自由・変化を好む「ウミヒコ型」の両方を行き来しているという内容。そして、その背景には大陸(中国)が安定すると「ウミヒコ型」、中国が混乱すると国を閉じる「ヤマヒコ型」になるという事なのですが、見事に古代遣唐使の時代から続いているんですよね。
この話を初めて聞いたのは昨年2月の大阪でのセミナーでしたが、今まで何の気なしに覚えていた日本史が経済的な観点から見るとイキイキと感じたものでした。
今回の本はその内容を更に詳細に「講義」という形で解説していますが、本当に楽しく、こういう講義を本当にうけてみたいと感じました。
例えば長らく日本では自前の貨幣はなく、中国から輸入して使っていたとか、半分は沈んでしまうリスクを果敢に取って中国に留学するエリート達、度々行われた徳政令など、政治的観点から学ぶ歴史ではさほど注目されない点がイキイキと描かれています。
日本は内向きな民族だとなんとなく思っていましたが、かつての日本人にもリスクをとって果敢に攻めていた時代があったと知って元気になれました。
イギリス人がバイキングの末裔なら日本人は倭寇の末裔です。
中国の力が強くなって来た今こそ、ウミヒコ型日本へ切り替えを進める時が来たように思います。
歴史は好きじゃないという人にとっても、違った観点から見た日本史はきっと面白いと感じてもらえるのではないでしょうか?
ウミヒコ政権を作った平清盛がどんな風に描かれるかが楽しみです。
第一章 驚きながらお金と経済を取り入れた日本人
第二章 覇者の後ろに「お金」があった
第三章 上に政策あれば、下に対策あり
第四章 今を形づくる、明治、昭和の残像
第五章 日本史から読み解く未来のお金の物語