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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

源流の森ツアー [穀雨]に行ってきました(1)

この週末に岡山県西粟倉村の源流の森ツアー [穀雨]に行ってきました。


当日は生憎の雨模様でしたが、集合場所の大原駅に到着する頃には小降りに。 駅では森の学校の牧さんと坂田さんが電車組のツアー参加者を出迎えてくれました。車で森の学校に移動。

 

森の学校は廃校を再利用しているので独特の雰囲気があります。 校舎の外壁の色も若干色味は変わったものの、あまりイメージが変わらないようにしている他、教室の中の黒板に書かれた日付けなどは最後の日のままになっています。

校舎に入ると、玄関には間伐材で作られた無垢床タイル「ユカハリ」が展示されてました。これ、気になってるんですよね。実物を見てどうにかうちで使える場所がないか考えています。 今は屋内用のみ出荷しているのですが、ベランダ用なども検討中とのこと。ベランダ用もいいよねぇ。

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靴箱に靴をしまってスリッパに履替えるのですが、木でできた靴箱に靴をしまうのって小学校だよなぁってしみじみ。 何年ぶりなんだろ? ちなみに今回の参加者は子どもを含めて14名でした。

最初に牧さんから赤坂にある会社に納品された無垢床タイルと西粟倉産木材を使った内装についてが直近の報告としてありました。前日に引き渡しされたばかり! 通常業者に頼むよりもかなり安く仕上げることができるそうです。

西粟倉にとっては最終商品を出荷する事で原料木を売っているだけと比べて値上げできて、お客さんにとっては製販一貫なのでコストが安くすむメリットがあります。 続いて西粟倉の木を使った作品や製品を見て回ります。

これはオートマタ作家さん関野さんの作品。どうやって動くのかが目で見えるおもちゃ。 他にも水車を回すクマや龍なんかもあって、くるくる回すとクマが水車を回したり、龍の口が開いたり大人が動かしても楽しいです。

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家具職人の大島さんが西粟倉のヒノキで作った椅子とテーブル。 牧さんの説明では針葉樹の木材でこんなにスリムなデザインは画期的とのこと。 強度に問題のある針葉樹でも、必要なところは厚みをもたせつつ、見た目細く見えるように曲線をデザインに取り入れることですっきりとして見えるように作ったそうです。 アップルの製品デザインと似てますね。

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ここでのお気に入りは智頭町のスギで作ったちゃぶ台。木目が浮き出ていてなんともいえない触感の天板と見た目がキュート!

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続いて木薫(もっくん)の遊具。 針葉樹は強度の面から薄く作れないという性質も、子供向けのおもちゃになるとずんぐりむっくりとした愛嬌のあるという性質に変わります。発想の転換ですね。

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最後は体育館の中に作られたモデルハウス見学。木の香りが気持ちのいい家でした。ああいうのを見ると木の家への憧れが蘇ります。

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その後は美作森林組合へ。 この日は残念ながら朝からの雨のため、間伐作業は中止になり、作業の様子を見ることができませんでした。 事務所の中で森の学校の坂田さんから百年の森構想について説明を受けました。

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個人で小さな単位で山を持っているため、まずは村が個人から間伐の委託をまとまった土地で受けて、それを森林組合に再委託するという形を取っているそうです。区割りが書かれた地図を見てみましたが、本当に小さな区画割りがされていて、権利の集約が本当に大変そうでした。

事務所の外の土場には割り箸の原料になる間伐材や東日本大震災の被災地に建てられる仮設住宅用の杭などが並んでいました。杭は並んでいると丸くてかわいいです。

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西粟倉村からは仮設住宅の杭だけではなく、無垢床タイルが仮設住宅やボランティアスタッフの詰所に提供されているそうです。 ボランティアスタッフが寝泊りする場所でコンクリートに直というような環境では無垢板タイルを敷くことで快適さが全然違ってくるという事で好評だったと話されていました。

また、間伐材から作られた割り箸も避難所に送られています。 (2)へ続く

【関連HP】  共有の森ファンド  木工房ようび  木薫