投資信託のリスク(標準偏差)は投信評価会社が算出しているものは月次ベース(モーニングスター、イボットソン)であったり、年次ベース(R&I)であったりすることが多く、日次ベースでのリスクはなかなか目にすることがありません。
※10/17修正 当初リスクをリターンと誤って書いた部分が多々ありました。正しくは日次ベースのリスクでした。
ポートフォリオを組む時に資産毎のリスクを参考にすることもあると思いますが、日々の値動きは思っていたよりも激しいというのが実感ではないでしょうか?
先日鎌倉投信の受益者総会でも運用責任者の新井さんが「リスクは日次で見ないといけない。なぜなら震災は月末に起きるとは限らないから」とおっしゃられていましたが、どのくらいのリスクが本当はあるのかは日次ベースのリスクを算出することで求められます。
2008年1月からの日次データをベースにいくつかの日本株投信の年間リスク(日次ベース)を算出してみました。
こうして比較してみると2008年9月のリーマンショックの激しさがよくわかります。
また、TOPIXに近い30%程度のリスクを持っているJF ザ・ジャパン、フィデリティ日本成長株オープン、さわかみファンド、20%程度のリスクを持っているひふみ投信、コモンズ30ファンド、10%程度のリスクを持っている結い2101という風に各ファンドの特徴が見えて来ます。
30銘柄程度に集中投資をしているコモンズ30ファンドですが、日次のリスクを見てもTOPIXよりもリスクを抑えた運用がなされているのがわかりますね。
また、キャッシュポジションを自由自在に操るひふみ投信も同様にリスクを抑えた運用をしていることがわかります。
直近1年程度を抜粋してみました。
3.11の影響で3月にリスクが上昇しているのがわかります。
結い2101は震災前は5%未満だったのが震災で10%超まで急上昇しました。
新井さん曰く平時に5%程度のリスクにしておかないと異常時に10%に留められないという事を話されていました。