東日本大震災への寄付がいたるところで行われていますが、寄付先によってお金の使われ方が違います。 今回はお金の使われ方についてまとめてみました。
日本赤十字社
一番集まる金額が多いであろう日本赤十字社への寄付(義援金)は、最終的には被災者世帯に個別に配分されます。(一部は市町村の復興用資金としても配分されます)
配分のされ方については義援金配分委員会というのが設置されて、配分計画が策定され、まずは各市町村へ義援金が振り込まれた後、各世帯へ振込みがなされます。
例えば平成20年の岩手・宮城内陸地震の時は下記のようになっていました。 (詳細は→こちら)
死亡:40万円 重傷:35万円 家屋全壊:300万円 家屋大規模半壊:200万円 家屋半壊:150万円
その他に市町村への配分も行われています。
誤解されがちですが、日本赤十字社による支援活動への寄付ではありません。
緊急支援が落ち着いた後の各世帯の生活を支援するためのお金になります。
県・市町村への義援金
こちらについても日本赤十字社の義援金と一緒に義援金配分委員会で一括して配分計画を策定して、各市町村経由で各世帯へ振込みがなされます。
寄付金は県内の災害復旧および復興の資金に、義援金は被災者の生活支援に使われます。 3月18日現在、宮城県が義援金の案内をだしています。
それでは、実際に今行われている支援活動を応援したいと思った場合どこに寄付すれば良いのでしょうか?
答えはNGOです。
NGOによって活動地域が異なります。この地域を支援したいと具体的に思い浮かべられるのであれば、是非緊急支援を行っているNGOへの寄付も検討してください。(あまりメディアで報道されていない岩手県、福島県、茨城県で活動しているNGOもあります)
特に福島県での活動は原発の問題もあり、なかなか進んでいないのが実情です。 また、子ども、妊産婦、障碍者、外国人などへの支援を行っているNGOなどもありますので、地域や支援対象も考えた上で寄付をするのもいいと思います。
活動地域毎に主なNGOをピックアップしました。
岩手県で活動中のNGO:
JRA(日本レスキュー協会) 活動地域:岩手県 活動内容:被災者捜索、救出救助
SVAシャンティ国際ボランティア会 活動地域:岩手県陸前高田市、宮城県気仙沼市、南三陸町 活動内容:緊急支援物資配布
福島県で活動中のNGO:
チャイルド・ファンド・ジャパン 活動地域:福島県南相馬市 活動内容:緊急支援物資の配布 子どものケアに関する冊子を配布
茨城県で活動中のNGO:
シャプラニール 活動地域:茨城県北茨城市など 活動内容:緊急支援物資の配布
宮城県で活動中のNGO:
Civic Force 活動地域:宮城県気仙沼市 活動内容:緊急支援物資配布
PWJ(ピース・ウィンズ・ジャパン) 活動地域:宮城県気仙沼市 活動内容:
NICCO(日本国際民間協力会) 活動地域:宮城県名取市、岩沼市 活動内容:物資配布
JEN 活動地域:宮城県仙台市 活動内容:初動調査および緊急支援物資配布
AAR(難民を助ける会) 活動地域:宮城県仙台市、名取市 活動内容:緊急物資配布、障害者施設への緊急支援物資、灯油・軽油配布
HuMA(災害人道医療支援会) 活動地域:宮城県 活動内容:初動調査 3/18から約1ヶ月間活動予定
国境なき医師団 活動地域:宮城県 活動内容:被災地での医療活動を4チームに別れて実施
セーブ・ザ・チルドレン 活動地域:宮城県仙台市 活動内容:緊急支援物資配布、「こどもひろば」開設
World Vision Japan 活動地域:宮城県仙台市 活動内容:緊急支援物資配布、「こどもひろば」開設
ICA(ICA文化事業協会) 活動地域:宮城県南部 活動内容:緊急支援物資配布
ADRA Japan 活動地域:宮城県仙台市宮城野区 活動内容:緊急物資配布、炊き出し
日本ユニセフ協会 活動地域:宮城県 活動内容:緊急物資支援 中期的には仮設教室や子どもに優しい空間作りの支援
その他のNGO
国連WFP協会 活動地域:未定 活動内容:市町村を通じた食糧や生活物資の配布など
大阪YMCA 活動内容:公的避難所以外で避難生活を送られている女性や小さな子どもたち向け物資の配布、被災された外国人の方たちへの他言語での情報提供など
JOICEF(ジョイセフ) 活動地域:岩手・宮城・福島・茨城・青森・北海道の6道県 活動地域:被災地の女性、妊産婦支援 たくさんありすぎてどこに寄付したらわからないという人はまとめて寄付できる仕組みもあります。
ジャパン・プラットフォーム ジャパン・プラットフォームはNGO、経済界、政府が一体化して国際支援活動に当たるために設立されたNGOで参加NGOへ寄付金が配布されます。メリットは寄付金控除の対象となるところです。
JANICまとめて募金 JANICはNGO/NPOを紹介したりするためのNPOです。外部の目でNGO/NPOを評価し、活動内容が評価できるNGOへ寄付金は均等配分されます。ただし、JANICの手数料として15%差し引かれます。
Think the Earth基金 Think the Earthプロジェクトが基金として一旦寄付金を預かって、信頼できるNGOへ配分します。できれば大手NGOに資金が集中することなく、中堅の団体にも資金がまわり、存在を知ってほしいという方針です。