投資を楽しむのまろさんのお誘いでNPO法人 社会的社会的責任投資フォーラムの定例勉強会に参加してきました。
今回のお題は『大和マイクロファイナンス・ファンドが拓く新しい社会的責任投資の可能性』というものでした。
大和マイクロファイナンス・ファンドの組成に尽力された田中 秀一郎氏(大和証券株式会社投資信託部ファンド開発課)が講師でした。
大和マイクロファイナンス・ファンドの特徴
・大和マイクロファイナンス・ファンドは投資することで社会変革に直接参加できる
・マイクロファイナンス機関(MFI)には現地通貨建てで融資を行う為、MFIが為替リスクを背負わずに済む
マイクロファイナンス債との違いとして、国際機関の債券に投資するということはお風呂にコップ一杯の水を注いで、反対側から水を汲んだらそれは自分の水と言えるのか?というような資金提供側から見た「遠さ」がある。マイクロファイナンス・ファンドだとMFIにダイレクトに融資されるので自分のお金が貧困層に届いたと実感しやすい。
この説明がわかりやすかったです。
実際、マイクロファイナンス・ボンドは南アフリカランド建てだったりとそうした方が売れるんだろうけど、必然性のない余計なラップに包まれてなんだかなぁという気分で見守っていたので、ストレートな仕組みのこのファンドはいいと思います。
設定当初は大和証券に残ってた7千円だけ買ってましたが、円高も進んだ8月に自分もある程度の額を追加購入しました。
販売手数料も高いし、買うのには心理的抵抗があるんですけどね。
現行の日本の法律だとローン債権に直接投資するような仕組みが取れないために、ルクセンブルク籍のファンドでローン債権へ融資、ファンド・オブ・ファンズ形式でルクセンブルク籍のファンドを購入という二階建て構造にはなっていますが、そのおかげでこれまで不可能と思われていた事が実現できたと。
このファンドを見て事業型ファンドの組成ができないか?と考える会社も出てきて、東証からは復興支援型REITをこのスキームに載せてできないか?というような話もあったそうです。
ファンドの多様性を上げるという意味で意義深いファンドでしたね。
有価証券にしか投資できないとされてきた公募投信の可能性を拡げた意義は大きいです。
本当は規制緩和が望ましいんですけど。
ミュージックセキュリティーズがやっているような復興支援型ファンドを更にファンドでラップするような仕組みもできそうですね。
売れるかどうかというビジネス的な問題はありますが。
田中さんは追随してくる他社がいない事を嘆いていましたが、ネット証券のプロジェクトとかで応用例としての震災復興ファンドを組成すれば良かったのになと自分も思います。(既存のファンドの二番煎じ復興支援ファンドじゃなく)