さすがに新所沢パルコの映画館も満席とはいかないまでも8割がた席が埋まってました。ここ最近「MI:3」、「カーズ」と立て続けに映画を観に行っていましたが、今日が一番人が入ってました。
試写会などの前評判では散々な「ゲド戦記」だったので、実際のところどうなんだろう?ってのがありました。
結論から行くと確かに名作じゃあないなと。ただ、試写を観た人のネットでの評判やおすぎさんが言うほどヒドくもなかったです。
話は難解です。
スタジオジブリの作品って事で小さな子供もたくさん来ていましたが、たぶん理解できないでしょう。子供も楽しめる娯楽作品とは呼べない映画だと思います。
しかも、お店の人の一言や通りすがりのおばちゃんなんていうストーリーとはあまり関係なさそうな人が意外と深い言葉を言ったり、ストーリー展開に影響を及ぼしたりなかなか強烈な個性をもつ一般市民が登場してきて主役級の存在感を薄めてしまいがち。
あとはかわいいサブキャラがいないのも子供にとっては退屈なのでは?
ハウルもちょっと難解なストーリーでしたがカルシファーやカブといったサブキャラが息抜き的な役割を果たしていましたが、ゲド戦記では羊の子供くらいしか登場しません。
他にも話が急に展開しすぎて「あ、そうなったんだ」って感じでストーリーが進んでしまうのもどうかなぁ?119分と結構長い時間の作品でこれだけまとまりがないとだれてしまいます。
テルーの歌は頭に残りますが、あまりにも唐突にその場面が出てきて面食らいます。
ハウルも原作を知らないと話についていけない傾向があったけど、ゲド戦記はそれ以上です。
魔女の宅急便のように原作があってもオリジナルストーリーに仕立て上げる力量があればいいんですけどね。
ゲド戦記っていう割にはゲド戦ってねぇっていうのもあるし。
アレンが国に帰るって行ったのに畑耕してる姿には、「帰るんじゃなかったのかい!」とツッコミを入れたくなりました。
彼は王子だから、国に戻ったら結局王様になるんでしょうけど・・・。
いまいち納得がいかないなぁ。
結局の所、アレンは何で父親である王様を殺して剣を持って逃げたんでしょうねぇ?
あの剣って何だったんだろ?
まさに謎が謎を呼ぶ作品で、原作を読んでいない自分ではゲド戦記の世界に感情移入しきれませんでした。