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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

西武鉄道株は上場廃止になるのか?

先に、西武鉄道株を有価証券報告書に記載されている以上に保有していた事が発覚した筆頭株主のコクドは、堤前会長が辞任会見で事を公表する前に西武鉄道株を当時の時価で売却していたのですが、これが問題視されています。

コクド側は「大株主の上位10人と役員の保有する株の比率が80%を超えてはならない」という東証の上場基準を満たす為に行った行為であり、価格についても売却先と協議の上で決めたものなのでインサイダー取引には当たらないとしています。

しかし、そのような事を知らされていなかった一般投資家は上場基準を満たしていなかった西武鉄道株が上場廃止審査に入った事をうけて値下がり続けているため、大きな損失を被る事になりました。

元々の保有株式の虚偽報告でも「得をすることなどないのに、何故そのような事をしたのかわからない」と堤前会長は話していましたが、西武鉄道株式のほとんどをグループ企業が保有することで株価を高く維持し、銀行からお金を借り入れる際の信用を得ていたと見られています。

そして、自体が発覚したからには保有比率を落とした上で公表すれば大目にみてもらえるという甘い目論みがあったのだと思います。

堤前会長は辞任会見でも「株式市場の仕組みについてよく知らなかった」「なぜ西武鉄道が上場されているのかわからない」という趣旨の発言をするなど上場企業を抱えるグループの総帥としての資質を疑いたくなる発言をしています。

もともと上場している私鉄各社の中でも異常なほど高値を維持している西武鉄道株には疑問の目を向けられていましたが、今回の事件で西武鉄道東証に上場すべき企業ではないという事がはっきりしたと思います。