国民年金と厚生年金を運用する年金資金運用基金が、遂に累積赤字から黒字へと転換したとこの間ニュースになりました。
年金の将来が不安だという国民の声や、100年安心できる年金制度という政府の声がありましたが、
!3 じゃあ実際のところどうやって運用しているんだ?
という事でちょっと調べてみました。
現状は財政投融資など郵便貯金なんかと同じような投資もしているのですが平成20年度を目処に市場での運用に転換するそうです。(知らなかった)
で、平成13年から7年かけて今がまさに市場運用への転換真っ最中。
基本資産配分は年金基金の安定化を図るために変動幅の低い低リスク運用を目指します。(標準偏差5.55%)
平成16年度の収益目標は物価上昇率1.0%、賃金上昇率2.1%と仮定して3.2%を目指しています。
で、実際にどのような資産への投資を行うかという基本ポートフォリオですが平成20年度に目指すポートフォリオは
国内債券67%
国内株式11%
海外債券8%
海外株式9%
短期資産5%
となっています。
で、実際の平成17年度のポートフォリオは
国内債券75%
国内株式8%
海外債券5%
海外株式6%
短期資産6%
です。
この低金利時代に3/4も国内債券かぁ・・・。
移行が終わっても国内債券が1/3で株は内外合わせて1/5だとちょっとバランス悪いんじゃないの?
3.2%が目標のポートフォリオだからこういう配分になったんだろうけど、なんか釈然としないものがあるなぁ。
しかも、あくまでもその年の物価と賃金の上昇率をカバーするのが運用の目的で将来の年金給付へ向けての運用じゃないんですね。
せっかく年金という長期投資の資産なのに・・・。
ちなみに、3.2%の利回りだと2倍にするのに22.5年かかります。
[年金積立金の運用の基本方針]:http://www.mhlw.go.jp/topics/nenkin/zaisei/tsumitate/hoshin/kihon-hoshin2.html