フィナンシャルジャパン1月号の特集記事でアメリカの億万長者の実態を探るというのがありました。
その記事ではアメリカの富裕層の中でも1%にしかすぎない年収3500万円以上もしくは所有純資産6億円以上というスーパーリッチな人達について調査した結果が紹介されていました。
そんな彼らのポートフォリオを1993年から調査したところ、年毎による資産配分の差はほとんどないそうです。
その配分比率は、次のようなものです。
<株式 42%>
国内優良企業株式/投信 25%
国内小型株/投信 12%
海外株式/投信 5%
<債券 19%>
地方債/投信 9%
社債/投信 5%
米国政府発行有価証券/投信 5%
<その他 39%>
現金/預金 17%
不動産 15%
私企業 6%
ベンチャーキャピタル 1%
海外投資やベンチャーキャピタルへの投資はここ最近の流れだそうなので、基本的に米国国内への投資に集中していることがわかります。
さわかみファンドの澤上氏の著書で欧州のプライベートバンクを利用するような富豪は資産の保全が目的で超長期に投資するので為替リスクを取らないと述べていました。
彼らも十分に資産を持っているので資産保全が目的の資産配分になり、結果として為替リスクを最小に留めているのではないかと思います。
他にも、米国が現時点で世界最強の国なので、わざわざ他の国へ投資する必要はないという考えもあるのでしょうが。(ヴァンガード創始者のボーグル氏も著書の中で高いコストをかけてまでわざわざ海外投資をする必要性はないような事を述べています)
また、彼らの老後の為のポートフォリオは次のようになります。
<株式 38%>
国内優良企業株式/投信 21%
国内小型株/投信 11%
海外株式/投信 6%
<債券 24%>
地方債/投信 10%
社債/投信 7%
米国政府発行有価証券/投信 7%
<その他 38%>
現金/預金 18%
不動産 10%
私企業 8%
ベンチャーキャピタル 2%
若干、株の割合が減ってますが、ほとんど動きはありません。やはり、この配分が彼らの基本的な資産配分になっているようです。
ただ、これらは米ドルで生活をしているアメリカ人にとっての資産配分で日本人にそのまま適用できるわけではありません。
色々、細かく配分されていますがスーパーリッチでもリッチでもない僕のような人はここまで細かく資産配分しなくても「国内外の株と債券、不動産と現預金」という配分でいいと思います。