かいたくファンド運用報告会に参加してきました
文京シビックホールで開催されたかいたくファンド運用報告会に参加してきました。
最初の1時間はファンドマネージャの松本氏からこれまでの振り返りと世界のマーケット分析についての説明があり、その後質疑応答という流れでした。
運用状況
8月になってコムジェストのヨーロッパファンドを遂に組み入れたそうです。
ユーロ安になったところで買いにいったが、思いのほか基準価額は下がっていないのでコムジェストに確認したところ、輸出企業が見直されて為替は安くなったが株価が上がったのが原因とのこと。
長期で見た場合、債券と違って株では為替はあまり気にしなくても良いと話していました。
また、今後は組み入れファンドをタイミングを測って購入するのではなく定期購入していくそうです。
新規ファンドについてはアメリカ中心とアジア株のファンドを検討しているとのこと。
近いうちに正式決定したいそうです。
マーケットの状況について
現在の下げは経済成長による株価上昇の反動でバブルが弾けたという認識ではない
昨年の高値より-20%超の下げにより、弱気相場入りした
値幅と日柄両方で回復にはそれなりの期間が必要と見ている
アメリカは不動産バブルが弾けたが個人消費には影響がでていない
日本は早い段階で弱気相場に入ったがまだ底ではない
キャピタルとコムジェストどちらも同じような値動きをしている
日本株も同じような値動きなのでさわかみファンドの組み入れは意味がないと考えている
エマージングはそのうち値動きが違ってくると見ている
さわかみファンドについて
さわかみファンドは景気敏感株を積極的に組み入れて景気の波に乗る運用をしている
かいたくファンドは景気敏感株ではなく公益株や生活必需品などを中心として、経済の規模拡大に乗る運用を目指している
景気の波に乗らないことでファンドのボラティリティを低く抑えることができると考えている
運用方針に違いがあるので組み入れ対象銘柄から外す事も考えていて、近いうちに方針を固める
かいたくファンドは景気の波に乗らないのでリターンは少ないが、エマージング市場を多めにすることで足りないリターンを補完する
個人的な感想
かいたくファンドのさわかみファンドに対する考え方がはっきりとわかったのが今回の運用報告会で一番の収穫でした。
コムジェストとさわかみじゃあ割安株投資って意味では同じでも投資手法がだいぶ違ってましたからね。
景気敏感株に投資するさわかみファンドへの投資は見送るという意思を感じました。
目論見書にはまだ残っていますが、既にHPからはさわかみファンドの文字を削除したそうです。は投資対象銘柄から外しています。カッコ書きになっている状況。
かいたくがさわかみファンドに投資しない理由を説明している際、かいたくファンドが目指す「景気の波に乗らないけど経済の成長に乗る運用」がどういったものなのかはっきりと僕には見えました。
今まで株に投資しているのにボラティリティ抑えるの難しいよなと思っていましたが、こういう考え方でファンドを選別すれば確かにボラリティは抑えられる気がします。
さわかみファンドのようにバーゲンセールでご機嫌買い増し!のような威勢の良さはないかもしれませんが、長期でゆったりつきあえるファンドになりそうです。
あと、質疑応答の最後でファンドマネージャの松本さんに何かあった時にどうなりますか?って質問はバフェットがバークシャーの株主総会で時々聞かれるトラック問題と同じ問題ですね。
ファンドマネージャが1名しかいないので、代わりのファンドマネージャをスカウトしてくるまでに投資家が離れてしまわないかという問題は僕も以前からおらが町投信の3社では気になってました。(楽知んは2名体制なのでまだいいですが)
さわかみ投信も後継のファンドマネージャを数年かけて育成していましたので、かいたく投信も数年かけて準備すれば良いと思っています。
今後も3ヶ月に1度程度は運用報告会を開きたいとの事でしたので、また参加したいと思います。