Site.M from 新所沢

"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

バフェット・コード

新しいバフェット本、バフェット・コードを読み終えました。

この本は3部構成になっていて第一部がバフェットが歩んだ王道という事で過去のバークシャーハザウェイの株式投資の歩みを振り返り、第二部でバークシャーがどのように株式投資を行って来たかを説明して、第三部で著者がバフェットコードと呼ぶバフェット流シンプル投資手法を公式化します。

ただ、まとめにあたる第三部がいちばんつまらなくてどーでもいい内容だったのは皮肉ですね。

でも、第一部と第二部は読み応えがあってオススメ。

とりあえずこの本を読めばなんでバフェットがインデックス投資を薦めるような言動をしながらも自らは集中投資を行うのかがわかります。

一言で言うと、バフェットの投資手法はシンプルなのですが、それは決して簡単だという事ではなく、しかもそれを長期間にわたって継続できる人というのは類い稀な存在だという事です。

ワークブック形式でバフェット流投資ができると謳った本がありますが、あれでは本質をとらえきれていません。

私は株価の動きは見ない。次の四半期に利益がどうなるなど、他の人が言う事は聞かない。チャートも見ない。見るのはただ単純にビジネスそのものだ。

 それは何を意味するか?それは、私がビジネスを理解しなくてはならないと言う事を意味する。非常に多くのビジネスを私は理解できない。コカ・コーラは理解できるし、ジレットも理解できる。チューインガムのリグレーも理解できる。こういうのを私は理解できるのだ。ここで私が”理解”できるということは、そのビジネスの今から10年、15年後の姿がかなりはっきり見えるという事を意味している。これがビジネスを”理解”するという事だ。

巷のバフェット流投資の本でここまで投資先企業を理解できるでしょうか?

自分はフィッシャーの成長株の本から投資を始めたのですが、あれは企業分析についてなかなか難解な事を求めてきます。

でもそうやって選んだ企業をグレアム流の安全域のある価格で購入するのがバフェット流。

まず15年先まではっきり見通せる優れた企業を見つけなければなりません。

その為に、生活必需品セクターの企業が好みなんでしょうね。

実際にはバフェットも結構失敗を繰り返していますが、なぜあそこまで成功できたかというとどんなに小さなリスクも見逃さないで避け続けたからにつきると思います。

とにかく自分が得意なコースにボールが来るのをひたすら待つ(理解できない会社は買わない)。来たならば思い切り打つ(集中投資)。

これをずーっと長年にわたって徹底するのはたぶん一般の人には無理です。どうしても甘さが出ます。

なので、バフェットは普通の人はインデックスファンドにでも投資していた方がいいよって言っているんですよね。悔しいですけど。