4月29日に鎌倉投信本社で行われた運用報告会に行って来ました。
新緑に包まれる鎌倉投信本社。いつも思いますが、全然運用会社とは思えない外観です。
この日の参加者は30名程度。ほぼ満席でした。
設定から1年たって振り返りをする運用責任者の新井さん。
BGI時代は何でも数式評価するクオンツ運用をしていた経験を生かしていい会社を数値評価する一方、数値化できない部分の評価を含めた運用を行っています。特に、いい会社をさがすにはサービスを受ける側が高い満足度を得られるような数値化できない部分が大切だと思いました。
運用報告で表示されるスライドは最後に紙で配布するので、細かな数字などのメモは不要ですと前置きの後に説明が始まりました。
細かな部分は受益者向けの報告会なので省略するとして、ちょっとした部分のメモを。
- 投資先会社の業種別構成は化学が多めな他は特定の業種に偏りがないように分散
- 株式部分の時価総額別構成比では5,000億円以上の大型株が4%、1,000億円〜5,000億円の中型株が7%、残りの約90%が1,000億円未満の小型株。うち時価総額100億円未満の株式が30%とかなり小型株にフォーカス
- TOPIXについていかないように市場を分散する他、業種も分散しているし、事業所の地理的位置も分散。Googleマップに投資先企業の事業所を埋め込んだものを見せていただきましたが、見事に日本全国に分散されていました。
- 個別銘柄の投資比率は等配分。円グラフで見てみましたが見事に4〜3%程度の比率で投資されていました。まだ組入途上の会社は2社でこちらは非公開。
- 運用開始から1年たって投信評価会社の評価が出始めているが、リスク値などで各社差があります。モーニングスターは月末の基準価額を元に算出、R&Iは設定日からの1年毎に算出、鎌倉投信が独自に日次で計算したリスク値は10.70
- 今年の受益者総会は10月1日に建長寺で。500名が入れるそうです。
- 新井さんが結い2101に投資している100万円のうち、毎年3月末時点の基準価額が前年を上回った分だけ義援金として寄付することを宣言。これを運用者のさらなるインセンティブに。今年は1万7千円。(Twitterでも宣言されてます→こちら)
運用報告会にはテレビ東京のワールドビジネスサテライトの取材が入っていました。
5月4日に放送予定だそうです。(もしかしたら5日)
運用報告会の後は鎌倉投信の裏山で採れた筍を肴に懇親会です。
参加者の皆さんが持ち寄ったつまみやお酒が出てきて飲みながら色々話しました。
もちろん割り箸は投資先のアミタHD子会社トビムシの関連会社ワリバシカンパニー製の間伐材ワリバシです。(先週末に製造ラインを見学してきました→こちら)
築80年の日本家屋という事で、なんかリラックスできるので話も弾みます。
庭には白藤の花が満開でした。
みんなでのんびり語り合えるこの感覚は鎌倉投信本社に来てみないとわからない部分でしょうね。
懇親会ではテレビの取材もなくなって結構裏話なんかも。
15時から始めて結局20時15分くらいまでひたすら焼きあがったタケノコを食べつつ話し、そして呑む。
新井さんは13時から話し続けていたので、かなりの長期答弁家ですね!
BGI時代のクオンツ運用は現場に出て行かない運用だったが、鎌田さんから「つながり」を持った運用をしたいと誘われて、180度違う運用に初めは戸惑ったようですが、鎌田さんの覚悟に参画を決めたそうです。
実際、自分なんかは本当に鎌倉投信からつながりを感じています。池内タオルやトビムシなんかはセキュリテのファンドでも出資してるし、エコ名刺の日進堂印刷も個人用名刺作っちゃったし。単純にファンドを持っているだけじゃない輪の広がりを感じます。
とにかく下落リスクへの備えを徹底している運用という印象を受けました。
いい会社を見つけてきて、安いところでちょっとずつ買い付ける。
値段が上がりすぎたと判断したらちょっとずつ売る。暴騰はいつか正気にもどるので、下がってきたらまた買い戻す。
その繰り返しだそうです。
新井さんの運用報告部分だけでもUstream中継などできないか?なんて提案もしてきたので、日程が合わなかったり、開催される場所まで遠い方でも見られるようになるかもしれません。
【運用報告会に参加された方のブログ記事】
鎌倉投信 2010年度運用報告会に参加しました。(前半):矢向町のインデックス投資家
鎌倉投信 2010年度運用報告会に参加しました。(後半):矢向町のインデックス投資家
鎌倉投信の運用報告会に行ってきました!:ODA KAORU METAL LIFE
【関連HP】