Site.M from 新所沢

"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

マネーと常識

インデックスファンドの父でありバンガード創始者のジョン・C・ボーグル氏の最新作の翻訳本「マネーと常識」を読みました。

ボーグル氏の本といえば「インデックスファンドの時代」が有名ですが、かなり分厚いのと嫌らしいくらいしつこくインデックスファンドの優位性を語りかけてくるのでマニア以外にはオススメできないのですが、こちらはLittle Bookというシリーズ向けに書いたと言うこともあってだいぶしつこさがなくなってます。

単行本という形態もあいまって読みやすくなっているのですが、やはりボーグル氏。インデックスファンドの優位性についてしつこく語ってくれます。しかも、今回の本では「私の言葉を鵜呑みにするな」というショートコラムを各章の最後につけて各界の著名人によるインデックスファンド賞賛の声を紹介する始末。やりすぎじゃない?

長期投資を提唱していることで有名なシーゲル教授もインデックスファンドから最近ではセクターインデックスや配当牽引型ファンダメンタルモデルなどに宗旨替えをしたことを持ち出して「あのシーゲル先生だって昔はこう言ってたんだ。彼が考えを変えるのは自由だけどね」なんて嫌みの一つも言ってしまってます。(おいおい)

まさにインデックスファンド生みの親だけあってインデックスファンドへの愛が溢れる本でした。

・ファンダメンタルインデックスが最近の流行だけどあんなのはバックテストで結果が良かっただけで今後は保証されてない(じゃあ、総合インデックスファンドがアクティブファンドに勝ち続けるってのはどうなのさ?って気もするけど)

ETFは買ってもいいけど買ったなら持ち続けること

オルタナティブ投資は必要なし 株と債券だけで十分

・世界の時価総額でアメリカは半分を占めているけどアメリカ人が外国株へ投資するのは20%が限度(この考え方はインデックスファンドの時代で詳しく書かれていましたね)

・バリューや小型株がいいとかいう人もいるけど、長期的に見たら変わんないって!(耳が痛い・・・)

バリュー系アクティブファンド選抜派の僕が読んでも洗脳されそうなインデックスファンド推奨本でした。バフェットや(特に)グレアムがインデックスファンドを一般的な投資家に推奨していたという部分はへぇ〜って気分。バフェットは「まぁ、それは一般的な人向けの話であって自分は違うけどね。」って人なんだけどね。

もともと、インデックスファンドの良さは理解しているし、だからこそ債券はインデックスファンドを購入しているのですが、改めてボーグル氏の本を読むと株式部分もインデックス組み入れようかな?って気になりますよね。特に朝日Nvestグローバルバリュー株オープンは資産額がだいぶ増えてきたのでそろそろ別のファンドの選定に入らないといけない時期っぽいし。(そういう事考えなくていいのがインデックスファンドのメリットなんでしょうけど)