Site.M from 新所沢

"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

ニッセイ基礎研のアセットアロケーション計算用サンプルデータ

アセットアロケーションを作ろうとした際に、各資産毎の期待リターンや標準偏差、相関係数が必要になります。

アセットアロケーション系の本を買うと20年から35年程度のデータが書かれているのですが、無料で見られるものを見つけました。

といってもGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が公表しているような年金基金の思惑が入った後のデータではなく、純粋な過去データです。

ニッセイ基礎研究所が発行しているニッセイ年金ストラテジーというレポートがあるのですが、2008年7月号に「最適ポートフォリオと年金運用」という記事があります。(こちら

無料でPDF版のレポートが読めるのはいいですね。

内容は年金基金の基本ポートフォリオは最適ポートフォリオに沿った形が基本だけれども、一般的には過去のデータに将来の予想を反映させる作業が加わる。ただ、基本の確認として過去20年間の生データを用いて効率的フロンティアを求めてみるというもの。

やっぱり年金基金の元データにはたぶんコンサルがたてたであろう将来予測が加味されているんですね。

ちなみに2008年7月版に記載されているのは1987年1月〜2006年12月末までの月次データを元に年率換算したデータです。

日次データが元ではないので、多少まろやかになっている事が想定されます。

個人が効率的フロンティアをあまり厳密に追い求めても資金量からさほど影響がないので、あまり目くじらをたてて頑張る事ではありませんが、参考データにはなると思います。

個人でアセットアロケーションを計算する場合、最大損失幅は3標準偏差以上で心づもりした方が良いでしょう。

確率上はそんなに発生しない事って、意外に簡単に発生します。

LTCMの破綻も理屈上では100標準偏差で発生しないケースが起きたのが原因らしいので・・・