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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

鎌倉投信受益者総会 -4- 第三部パネルディスカッション

最後は「これからの日本を創造する起業家たちその使命感と信念に迫る」 と題したパネルディスカッション。

パネラーは 池内タオル社長の池内計司氏、トビムシ社長の竹本吉輝氏、Kaien社長の鈴木慶太氏 、そしてモデレーターが鎌倉投信運用部長の新井和宏氏。

池内タオルの池内さんからはオーガニック・コットンについてなかなか聞けない業界の人ならではの話を聞けました。

無着色のオーガニックコットンをありがたがるのは日本だけで、しっかり着色したものもいいものだというのは初耳でした。

トビムシの竹本さんからは実は割り箸は日本の間伐材を使う事で林業再生にもなるし、熱湯で一回使うたびに煮沸することで環境にやさしくないエターナル箸を使う必要もなくなるという話を聞いて、エターナル箸が実は環境にやさしくないものだと初めて知りました。

しかも、あれば割り箸を中国から安定供給されなくなったので切り替えたというのが実情だそうです。

これについては割り箸に関するプロジェクトを立ち上げるという話でした。(8月4日の箸の日にワリバシカンバニー設立説明会があります)

Kaienの鈴木さんは自閉症の人が持つ特徴を生かしてソフトウェアのテスターとして教育して経済的自立を促すという会社を起こしています。経済的自立を促すというところが単純な支援に留まっていなくて新しい流れだなと感じました。まだ始まったばかりのチャレンジですが、成功することを祈っています。

池内タオル株式会社

株式会社トビムシ

Kaien

このパネルディスカッションはこれまで知らなかった事が次々と出てきて、しかも三人ともが異業種からの参入なのに、腰をすえて新しいことにチャレンジしている姿が印象的でした。

鎌倉投信が目指す「いい会社の輪」も池内タオルとトビムシの間でコラボが生まれたり、本当に幸せな気持ちになれるパネルでした。結い2101が組み入れるであろう「いい会社」というのがどういった姿なのか、受益者にしっかり伝わったと思います。

なお、鎌倉投信の受益者総会はテレビ東京のモーニングサテライトの新潮流のコーナーでも紹介されました。

鎌倉投信のユニーク総会(モーニングサテライト:新潮流)

投信会社と組み入れ企業、受益者が一体になった素敵な総会でした。そして、結い2101はオーガニックなファンドだなぁというのが感想です。

来年はもっと大きな会場で(鎌倉では今回の会場が一番大きいらしい)開催したいということでしたので、来年も楽しみにしています!

それでは、パネルディスカッションのTwitterログです。

 

  • 16:22  パネルディスカッション開始。高野さんのサイン本販売が盛況のため5分遅れで開始です。 #yui2101

 

 

  • 16:25  池内タオルの池内社長から。 風で織るタオルを作っている。元々は今治で売るために作っていた。その頃はタオルハンカチの30%くらいを占めていた。そんなに売れないと思っていたのでどうせやるなら夢の商品をという事で。 #yui2101

 

 

  • 16:27  そのころFENDIが売れていたが、三ヶ月に一度モデルチェンジしないとデパートでは売れない。自社ブランドはモデルチェンジしないように。この商品は手形では売らず、問屋を通さず直販にした。 #yui2101

 

 

  • 16:30  エコプロダクツに出展したら、池内タオルの電気が汚いとか言われたので風力発電にした。IKTというブランドがあるが日本では風で織るタオルという事でやっている。 #yui2101

 

 

  • 16:32  続いてトビムシの竹本社長。人だというのはそのものズバリだと思う。また、生かすというのも地域で持続可能なものを目指すトビムシに合っている。 #yui2101

 

 

  • 16:35  トビムシは人しれず森の循環を支えているトビムシからとっている。 西粟倉森の杉林。暗いのは間伐をしていない。だから太くならず、商品にならない。悪循環に陥っている。光が入って下草が生えれば保水能力も持つ。 #yui2101

 

 

  • 16:36  隣の森の写真。共有の森ファンドで支えている。タタラ製鉄があった場所。100年前に一生懸命植えた森。こちらは明るくて下草が一杯あるので保水能力をもって森や街、人を守る事ができる。 #yui2101

 

 

  • 16:39  経済的に日本の森のは50年以上たった木であればまわるが、大学性が三人いるような状態。もう少しで稼げる様になるが、今は力不足。林業を再生させるためにあらゆる事をやっている。 #yui2101

 

 

  • 16:41  アミタという会社は雑木林の下草刈りとしてジャージー牛を放牧する。季節によって葉っぱが違うので色が違うし脂肪分も違って農協に引き取ってもらえないので、じゃあって事で法外な値段で直販してるw でもちゃんと売り切っているので支持されてます。 #yui2101

 

 

  • 16:44  Kaienの鈴木社長。 自閉症の人にソフトウェアのテスターの教育事業を行っている。大手企業にも紹介している。 自閉症とは会話が苦手、空気が読めない(社会性がない)、こだわりを持った人。人口の1%。 自分の子供のカイ君が自閉症なのでKaien #yui2101

 

 

  • 16:48  失業率が高く、ニートの多くが発達障害なので支援したい。 高校や大学では優秀なのだが、一般の企業では受け入れにくい。知的に高い人は障害者雇用のところでもなかなか就職できない。 弱みと思われていたところを強みに変えられる仕事を。 #yui2101

 

 

  • 16:49  新井:池内タオルはタオル業界は中国にやられて斜陽産業である。生き残りをかけて自社ブランドを作った。 #yui2101

 

 

  • 16:52  池内:スイスのエコテックススタンダード100認証をとっている。タオルはタオル地だけではなく、ミシン糸やタグなど全てを評価する。クラス3は着てもいいもの。クラス2は身につけてもいいもの。クラス1は乳幼児が口に含んでもOK 池内タオルは90%がそう。 #yui2101

 

 

  • 16:57  今日配ったタオルはクラス1を取得していないが生産過程は同じ。戦略的にバンブーと風で織るタオルだけにしている。エコテックスは初回は持って行くが、次回以降は市場テストがある。業界内資格は落ちても再審査できるので意味がない。 #yui2101

 

 

  • 16:59  日本だけだがオーガニックコットンは無色というイメージがある。色はとても大事。オーガニック野菜は生野菜でしか食べないのか?自分はちゃんとオーガニック野菜も味付けする。オーガニックで着色しないのをありがたがる人がいるが違う。 #yui2101

 

 

  • 17:02  トビムシと池内タオルのコラボ商品について。 鎌倉投信に紹介されて池内タオルで話している時に何かしようとなった。乳幼児に食べさせるものに気を使っても、器やスプーンにはあまり気を使ってもらえていない。そこで、口に入れても大丈夫コラボを考えた。 #yui2101

 

 

  • 17:03  西粟倉では職人がニスの味見をしてる。本当にこれはイケますとかそういうレベルでの味見。そういう口に入れても大丈夫な商品。 #yui2101

 

 

  • 17:06  共有の森事業。西粟倉森の学校。第三セクターだったが第三者割当増資で村民からも出資を募った。知らない国の低所得者向けローンが破綻しただけで経済がおかしくなる。なので、地域が自立的自発的に持続できるように。 #yui2101

 

 

  • 17:07  西粟倉村で世帯数で12%の人達がお金を自発的に出してくれた。 #yui2101

 

 

  • 17:10  百年の森見学ツアーを鎌倉投信のお客様限定で秋に実施する。一泊二食で20,000円+姫路駅までの交通費。 西粟倉には素晴らしいブナの森があるが、その隣に人が手を入れた素晴らしい杉林がある。一度人が手を入れた森は手を入れなくなると寂しくなる #yui2101

 

 

  • 17:13  日本の林業が疲弊している。どうやって中国産の木材と戦うか。割り箸事業について。欧米では林業は完全に輸出産業で発展可能な産業。MBAホルダーが従事している。 #yui2101

 

 

  • 17:15  細い木は柱にならないので、細い木を切って太い木を育てる必要がある。切ってすぐは水を含んでいてエネルギーにならない。(費用対効果が合わない)端材をエネルギー利用しないと回り始めない。正のスパイラルに入れるための策が割り箸。 #yui2101

 

 

  • 17:18  日本の割り箸産業は破綻している。ほとんどが中国産だが、中国産の割り箸が木を切れない、ロシアからの輸入減で半減した。120度で煮沸するエネルギーは決してエコではない。牛丼屋は安定供給を確保できないのでエターナル割り箸にした。 #yui2101

 

 

  • 17:19  端材を割り箸にできるようになると、割り箸の端材をエネルギーにするのは経済的にも可能。 #yui2101

 

 

  • 17:22  割り箸プロジェクトはここ2、3ヶ月で動き始めた事業。今後に期待して欲しい。 #yui2101

 

 

  • 17:22  公募投信に期限はないので林業のように時間のかかる事業にマッチした仕組み。 #yui2101

 

 

  • 17:25  Kaienについて NHKで6年アナウンサーをやっていたが辞めた。 子供が話すのが遅いので医者に行ったらたぶん自閉症と言われてショックを受けながらアメリカにビジネススクールに行った。そこで、デンマークにKaienのような事業をやっている会社を知った。 #yui2101

 

 

  • 17:27  そこでビジネスプランを書いてビジネスプランコンペティションで選ばれた。アメリカで日本人が選ばれるのはなかなか難しい。彼等のプランには夢がある。きっと、世論へのインパクトを目指すというのが評価されたのでは。 #yui2101

 

 

  • 17:29  これまでトレーニングした人はIQ120くらいはあるが、一部人とのコミュニケーションなどが弱いので、個性を生かせる仕事を探して、そこで健常者以上のパフォーマンスを目指す。 #yui2101

 

 

  • 17:33  コットンからバイオエネルギーは1kgから65%くらいエネルギーにできるので効率は今ある技術で一番良い。 #yui2101

 

 

  • 17:35  人箱の処理に5000円かかる。今治に綿を食べる微生物がいて、培養にかかる費用。それだとボタンは綿じゃないので食べ残すのでボタンを外さなくても良い。 #yui2101

 

 

  • 17:41  質問: ・夢を持ち続けるためのアドバイス ・達成感を感じる為のアドバイス 鈴木: 正直ITも知らないし、自閉症の専門家でもないので大変だけれども世界で何人かしかやってないことをしているのが楽しい。 #yui2101

 

 

  • 17:44  竹本: 自分探しというアプローチが好きではない。 生きて行く為にそこまで深く考えず日々勉強したり仕事したりする中でやりたいと思ったものをする事で徐々に目標に近づいている。 #yui2101

 

 

  • 17:45  竹本: トビムシを始める半年前まで林業は素人だったが、これが成功したら楽しいだろうなという思いをもってやっている。卒業したというのをどこで体感することなのではないか? #yui2101

 

 

  • 17:49  池内: 自分がやる仕事は楽しまないといけないと思っている。 前職は松下電器、葬式の後につぐことになった。でもタオルを楽しんでる。 #yui2101

 

 

  • 17:53  高野:夢を持つのにいいことは、夢を持ってやっている人に近づくこと。そういう人に触れることで近づいて行く。達成感はもたないといけないと思わなくていい。ポジティブにもっと楽に考えた方がいい。たまに自分へのご褒美をするのがいい。他人からも祝福されるように。 #yui2101

 

 

  • 17:59  質問:仲間を増やしていくにはどうしたら良いか? 高野:会社を知らない人に興味をもってもらうためには話に輝きが必要。今はいいとき、本気になっていろいろな人に伝え続ける。自分の熱さを他人に伝える。リッツカールトンも2軒しかない時から世界に出ると毎日話していた。 #yui2101

 

 

  • 18:02  パネルディスカッション終了。 最後に新井さんから。 来年も必ずやります。お疲れさまでした。 #yui2101