ボーグル氏のマネーと常識を読んで長期リターンを考えると総合インデックスのインデックスファンドを長期的に保有するというのがほとんどの投資家にとってベターな選択であるというのは正しいと改めて思いました。
ただ、著書の中でボーグル氏はバリュー投資ファンドについても長期的に見ると否定的な見解なのですが、僕はちょっと違った考えを持っています。
確かにリターンだけ見たら大型株ファンドも小型株ファンドも成長株ファンドも割安株ファンドも総合インデックスと同じリターンに収束していくのかもしれません。
でも、それぞれにはやっぱりそれぞれの特徴があってボラリティは
小型株>大型株
という事に落ち着きますし、上昇相場では
成長株>割安株
というリターンですが下落相場では
割安株>成長株
という値動きをします。
そんな中、僕が日本株への投資に利用しているさわかみファンドはここ最近の下落相場でどんな動きをしているのか?確認してみました。
これを見るとTOPIX程は下落していないのが見て取れます。最近数年は上昇相場が続いていたのでぱっとしない成績でしたが、下落相場で本領発揮というところでしょうか?
もっとも、この差はTOPIXが純粋に株100%に対してさわかみファンドは株が90%程度であとは現金で保有しているという理由もあります。
例ではさわかみファンドを選択しましたが、これは僕が個人的に購入しているからで他意はありません。
さわかみファンドの場合、普段10%以上の現金を持っていて下げ相場になると買い出動します。
7月は50億円程購入したそうですし、7月末に90.22%だった株式比率は8月15日現在で93.70%まで上昇しています。この下げ相場に敢然と買い向かうのがさわかみファンドです。
しかも、さわかみファンドの場合は下げ相場が絶好の買い場というのを顧客が理解しているのでかえって資金が流入してくるくらいです。
下げ相場になると解約が殺到して株を売って現金を用意しければならない一般的なフルインベストな株式ファンドとはそこも違います。
運用側と顧客が同じ方向を向いているので運用サイドもさぞ運用しやすい事だろうと思いますね。
それが証拠に株価が急落しているにもかかわらずさわかみ投信のサイトには「最近の株価急落について」とかいう他の投信会社ではよく見かけるレポートが出ていません。
確かに、普段から現金を持つことで上昇相場では遅れてしまいますが、下げに強い。これが僕にとって魅力です。投資方針も割安株投資なので、下落相場に強いですしね。
相場上昇時には成長株ファンドに負けてしまいますし、長期的にみたら割安株ファンドも総合インデックスと同じリターンになるのでしょうけれども、割安株ファンドの方がボラリティが低いというのが僕がバリュー系アクティブファンドを主体にしている理由です。
残念ながら外国株への投資で利用している朝日Nvestグローバルバリュー株オープンは最近の下落相場にインデックス以上に追従してしまっているようで銘柄を絞り込んでいるデメリットが出てしまっていますけど・・・。
青線が朝日Nvestグローバルバリュー株オープン
赤線がPRUマーケットパフォーマー海外株式 (MSCIコクサイインデックス)