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"いい投資"探検日誌 from 新所沢の過去ログ#1(2003年7月〜2012年3月までの記事)

かいたくファンド月次レポート(2010.2)

かいたく投信でかいたくファンドの月次報告書がアップされています。

運用状況のお知らせ 月次レポート23号

http://www.kaitakuam.co.jp/fund/report/pdf/monthly_report201003010_text.pdf

騰落率:-0.8%

純資産総額:3.5991億円

口座数:656

コツコツ購入率:56%

キャピタルファンド:14.2%

コムジェスト欧州:6.0%

コムジェスト新興国:7.2%

TMA長期投資:41.9%

現金:30.7%

実質株式組入銘柄

1位:BERKSHERE HATHAWAY INC-CL A

2位:キーエンス

3位:セブン銀行

4位:花王

5位:信越化学工業

6位:ROCHE HOLDING AG

7位:テルモ

8位:NESTLE SA-REGISTERD

9位:BARRICK GOLD CORP

10位:シマノ

2月に入って実質組入銘柄の1位にウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハザウェイがなりました!

TMA長期投資ファンドが40%超という組入ですので、実質的にはコアがTMA長期投資。サテライトにコムジェストとキャピタルのファンドというような構成になっています。

ファンドマネージャーの毛呂さんのコメント:

東証の売買高の減少が止まらないという現状から、日本が失われた10年が20年になり、また30年になるかもしれないとありました。

今の日本に必要なのは「だれでも挑戦したいものはそうする 機会が得られ、失敗しても再挑戦が許され、努力するものが報われるという公平さ、フェアーさを確かなものに することがその道への原点ではないか?」と述べ、「人口が減少してゆく日本にとって国際社会、世界市場で尊敬され生き残っ てゆく方法は、差別化され世界が求めるような技術・製品を持つこと以外にないだろう。」とあります。

日本に変化の兆しが見られない以上、しばらくは円高を利用して国際分散投資を着々と進めるのが良いという方針でした。

クローバー・アセットマネジメントについて:

今月の月報にはかいたく投信代表取締役の上原さんから合併後のクローバー・アセットマネジメントについてのメッセージがありました。

それによると、今回の浪花おふくろ投信、楽知ん投信との合併は単なる数合わせやコスト削減だけを目的にしたものではないと書かれています。金融危機の影響を独立系投信会社も受けており、この波を乗り越え、よりよい顧客サービスや運用をしていくため、合併という道を選んだという事です。

合併後もお互いの運用については干渉も足を引っ張るような事をせず、これまでの運用方針通りかいたくファンドは続いていくこと、新会社では同じような志をもってファンドを立ち上げたい人やFOFsで組み入れたくなるようなファンドの組成、海外から運用会社を呼ぶ手伝いもできるようにしていくそうです。

まずは財務を強化して生き残る事、そしてその先には新しいファンドの組成など更なる挑戦が待っているという事で4月以降のクローバー・アセットマネジメントの挑戦を僕も引き続き応援するつもりです。

おらが町投信は今後、クローバー・アセットマネジメントを利用することで基準価額の算出など共用できる管理部門は共用して運用方針の異なるファンドを各地に作っていくという第二ステージに入るのかもしれません。

今後のかいたくファンドに望むことは合併することで似たようなファンドを3本運用している運用会社という事にならないように自分たちのファンド独自性をもっと強くアピールしていって欲しいです。

30代、40代向けに設定されたかいたくファンド、関西の女性シニア層向けに設定された浪花おふくろファンド、学校の先生が作り上げた楽知んファンド、それぞれに運用理念も運用方針も異なりますが、同じ会社になった事で差別化ができず存在感を失う事がないようにブログやTwitterUstreamYouTubeなどソーシャルメディアを使うなど、お金をあまりかけずにできる広報活動にも力を入れて欲しいです。

コンプライアンス上の問題があるという意見もあるかと思いますが、運用に関する事を書くのではなく投信会社の日常などを書いてくれるだけでも受益者が投信会社に愛着を持つことができます。

そして自らの運用哲学などを書き連ねるのはコンプライアンス上も問題がないと思うので、とにかく運用会社としてだけではなく販売会社としての力も強化して欲しいと思います。

浪花おふくろ投信こそ、地元で地道なセミナーを多数開催して関西のおばちゃんを顧客にすることに成功しましたが、かいたくファンドの顧客の顔が僕にはいまいち見えませんでした。

運用報告会を行ってもいつも同じようなメンバーしか集まりませんし、東京だけで開催していたのでは関東在住以外の人は運用者の声を聞くことができません。

直販投信という事で顧客に近い運用会社を目指していたと思いますが、結果的にかいたく投信は関東以外の顧客に対して近くなかったのだと思います。

月に一度の月次レポートの発行のみであれば、既存の運用会社と大差ありません。

もっと顧客に近いという直販のメリットを生かした運営を新会社には望みます。(浪花おふくろ投信にはそのノウハウがあるのでやれると思います)